VAD療法→CPA大量療法と末梢血幹細胞採取→自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法
登録手順
担当医は対象患者が適格条件をすべて満たし除外条件のいずれにも該当しないことを確認し、講師室にある登録適格性確認表に必要事項をすべて記入の上、講師室・森に渡す。
LSG登録センターで適格性が確認された後に、症例番号が発行される。治療はこの手続きをすませてから開始する。
症例登録はFAX登録のみとし、登録確認通知の送付を持って登録とする。一度登録された症例については、いかなる理由があっても登録取り消し(データベースから末梢)はなされない。重複登録の場合は、いかなる場合も初回登録情報(症例番号)を採用する。誤登録・重複登録の場合はデータベース上、特殊な処理が必要であるため、判明した際には速やかにLSG登録センターに連絡すること。
寛解導入療法(VAD療法)登録の適格条件
VAD療法登録の除外条件
寛解導入療法(VAD療法)
治療は症例登録をすませ、登録番号を得てから開始する。
VCR
0.4
mg/body/回
ci 24 h
1回/日
day 1-4
オンコビン注(1)
ADM
10 mg/sqm/回
ci 24 h
1回/日
day 1-4
アドリアシン注(10)
DEX
20 mg/body/回
di 2 h
2回/日
day 1-4
デカドロン注(8)
以上21日を1コースとして増悪(PD)でない限り最低2コース、最高4コース施行する。
コース開始基準
2コース以降、以下の条件をすべて満たした場合に治療を開始する。
満たさない場合は満たすまでコース開始を延期し、コース開始予定日から4週間経過しても満たさない場合、プロトコール治療中止とする。
- 前コース開始日よりも3週間経過
- PDでない
- コース開始の前日または当日の検査値が以下のすべてを満たす。
好中球≧1000/μl
血小板≧5.0x104/μl
GOT、GPTともに基準値上限の5.0倍以下、
総ビリルビン≦2.0mg/dl
血清クレアチニン≦5.0mg/dl- その他担当医がコース開始が不適当と判断される毒性や症状を有さない。
寛解導入治療中止・終了基準
治療後
憎悪や再発後の治療は規定しない。
治療変更基準
寛解導入療法における投与量変更レベル
薬剤 容量変更レベル
用量
|
Vincristine
全量 0.4mg/body day1-4 24時間持続点滴 レベル-1(75%) 0.3mg/body 〃 レベル-2(50%) 0.2mg/body 〃 |
Adrimycin 全量 10mg/m2 day1-4
24時間持続点滴 レベル-1(75%) 7.5mg/m2 〃 レベル-2(50%) 5.0mg/m2 〃 |
Dexamethasone 全量
40mg/body day1-4
点滴 レベル-1(75%) 30mg/body 〃 レベル-2(50%) 20mg/body 〃 |
血液毒性による変更
肝障害(高ビリルビン血症)による変更
高ビリルビン血症(1.5mg/dl以上)が見られた場合、下記に従って次コースよりAdriamycinを減量もしくは中止する。
T-bil (mg/dl)最高値 | Adriamycin |
1.5-3.0
>3.0 |
レベル-2(50%)
投与しない |
ビリルビン 1.6-3.0mg/dlの症例では1コース目からレベル-2で投与する
ビリルビンが治療後1.5未満となった場合はADRは再増量する。
神経毒性による変更
口内炎/咽頭炎による変更
grade 3以上の口内炎/咽頭円が見られた場合は、次コースよりAdriamycinのレベルを1つ上げる。grade 2以下に改善した場合、Adriamycinは元の量にもどす。レベル-2に減量後もgrade 3以上の毒性が認められた場合は、以後Adriamycinは投与しない。
心毒性による変更
grade 3以上の不整脈・心虚血・心外膜炎が出現した場合はプロトコール治療は中止する。ただし、左心機能に関してはgrade 2で中止とする。左心駆出率が50%以下に低下した場合はプロトコール中止とする。
DEXA投与量の変更
重篤な消化管出血、コントロール困難の糖尿病が見られた場合、DEXAは中止するが、VCR, ADRは継続する。
利尿剤に抵抗性の体液貯留、易刺激が見られた場合、次コースよりDEXAのレベルを一つ下げる。
次コースにおいても毒性が持続する場合はさらにレベル-2に減量するが、MMの治療における副腎皮質ステロイドの重要性に鑑み、十分な補助療法を実施しながらできるだけ全量投与する方針とする。
CPA大量療法と末梢血幹細胞採取
適格条件
CPA大量療法
CPA
2 g/sqm
di 2h
x 1
day 1-2
エンドキサン(500/100)
MESNA
400 mg/sqm
iv x 4day 1-2
ウロミテキサン(100/500)
G-CSF
10
or
400μg/kg
μg/sqmsc
x 1
day 4-
ノイトロジン(100/250)
or
グラン(75/300)
Cyclophosphamide (CPA) 2.0g/m2 x 2 days(2時間点滴)
G-CSF (Filgrastim) 400μg/m2 皮下注
あるいはLenograstim 10μg/kg 皮下注
Peripheral blood stem cell harvest (PBSCH)
自己末梢血幹細胞移植併用大量L-PAM療法
適格条件
APBSCT併用大量L-PAM化学療法
L-PAM
100 mg/sqm
di 30min
1回/日
day 1-2
アルケラン(50)
(PBSCT)
di 30min or iv
day 4
G-CSF
5
or
300μg/kg
μg/sqmci 24h
1回/日
day 5-
ノイトロジン(100/250)
or
グラン(75/300)