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教室紹介

呼吸器内科・内分泌・代謝内科のスペシャリスト

 当科は昭和58年4月(1983年)、福井医科大学 内科学(3)講座として出発しました。初代教授は宮保 進先生です。
 教授以下助教授、講師、助手計8名のスタッフが着任しましたが、教室内には机・椅子もなく、持ち込んだ段ボール箱を椅子代わりに会議をしました。同年10月に福井医科大学病院が開院し診療科としての第3内科もスタートしましたが、宮保教授と中井助教授の人格に魅せられて医員・研修医も20名近く揃い、好調なスタートを切りました。宮保教授の教育研究理念は、地域医療に貢献できる幅広い診療能力を持つ医師を育てることを第一に掲げられ、内分泌・代謝、呼吸器、循環器、高血圧、消化器グループを立ち上げて診療に当たりました。学生教育(臨床講義・ベッドサイド教育・臨床実習など)にもこれらの幅広い観点から真剣に取り組みました。
 開院当初から数多くの患者さんが来院され、しばしば、予約診療が破たんしかねない状況にも陥りました。
 多忙な診療活動の中、臨床の場で出てきた種々の問題点を掘り下げる研究の展開も上記グループ内で生化学的・生理学的手法を用いて継続的に行われ、研究室の明かりは土日も深夜まで煌々としていました。
 開設10年近くになり始めて、国際学会での発表も定例となり、海外一流医学雑誌への成果掲載も増えてきました。教室の熱気も学生さんに伝搬し、毎年10人近くの新卒者入局が続き、10周年を迎えたときには、80名近くの大所帯となりました。
 さらに、開設まもないころから、宮保教授は臨床に将来還元できる研究を新規手法を用いて開拓するよう多忙なスタッフ・医局員に外国留学を勧められ、都合10名近くが10周年を迎えるまでに海外に羽ばたきました。
 平成9年(1997年)4月からは、宮森 勇教授が就任し、“各分野の知と技が統合的に活かされる内科診療"の推進を図るべく、内分泌代謝、呼吸器、循環器、高血圧、消化器グループに関する診療、教育、研究のさらなる充実が図られました。研究面では、各グループの従来の研究の発展に加え、宮森教授の専門領域である内分泌代謝・高血圧領域、特に、副腎内分泌学、ステロイド学あるいはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系領域の研究に力がそそがれ成果を上げました。平成15年(2003年)10月には改組により福井大学医学部医学科 病態制御医学講座 内科学(3)となり、平成18年(2006年)4月からは、附属病院の内科の臓器別診療科の発足に伴い、内分泌代謝内科、呼吸器内科、循環器内科が個別に開設となりました。この間、専門的診療の充実にも力がそそがれ、これらの領域の専門医の育成にも力がそそがれました。また第16回日本内分泌代謝Update(平成18年、金沢市)、第10回日本心血管代謝学会(平成18年、福井市)、第16回日本ステロイドホルモン学会(平成20年、福井市)等の全国規模の学会を主催いたしました。宮森教授の平成24年(2012年)3月のご退任までの15年間で、スーパローテート制度導入の2年間をはさみながらも、入局者数は43名を数え、医学博士は33名を輩出しました。なお、平成18年4月から平成24年(2012年)11月までは本学看護学科の石崎武志教授が呼吸器内科長を兼任し、継続していた外来診療に加え、病棟回診、カンファレンス等を行い、その間、北陸3県最初の仮想気管支鏡システムを導入し、呼吸器診療の向上を図りました。呼吸器専門医・呼吸器内視鏡専門医・結核抗酸菌症指導医も育ち、研究面でも肺循環研究等を継続し成果をあげました。平成24年(2012年)11月には石﨑教授が会長を務め、全国規模の第22回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会を福井市で開催しました。
 平成24年(2012年)12月に、第3代目の教授として石塚 全教授が着任し、呼吸器内科、内分泌代謝内科の2診療科を統括した新生第三内科がスタートしました。2016年4月には福井大学医学部医学科の教員組織は福井大学学術研究院医学系部門医学領域となり、病態制御医学講座内科学(3)分野に名称が変更され、現在に至っています。平成16年度(2004年度)の臨床研修制度の変革後、大幅に減少していた医局員も石塚教授着任後、徐々に増加し、37名になりました(2022年4月現在)。また、呼吸器内科の講師を長年務めた飴嶋慎吾先生が平成29年(2017年)4月に坂井市立三国病院の院長に着任したほか、現在は福井赤十字病院、市立敦賀病院などに常勤医師を派遣し、福井県の地域医療に貢献しています。
 2022年4月には第三内科の同門であり、医療法人清須呼吸器疾患理事長の斎藤雄二先生からご寄付を賜り、第三内科の関連寄附講座として医学系部門に難治性呼吸器疾患診断・治療学講座を設置させていただくことになりました。本講座の設置期間は令和4年4月1日から令和8年3月31日までの4年間であります。斎藤雄二先生を客員教授としてお迎えし、斎藤先生が院長を務められているはるひ呼吸器病院の副院長の小橋保夫先生には客員准教授になっていただき、私たちの内科学(3)分野 呼吸器内科に所属する医師2名が助教、特命助教として配置されました。内科学(3)分野の呼吸器グループでは難治性呼吸器疾患のなかでも、特に肺がん、間質性肺炎、重症喘息の3つの疾患を中心に研究を進めてまいりましたが、本寄附講座でははるひ呼吸器病院と共同で、主に間質性肺炎を代表とするびまん性肺疾患のAIを用いた診断、びまん性肺疾患の新規治療法の開発などを目指した研究を推進していきたいと考えております。以上のように、令和時代に入り、第三内科の更なる飛躍が期待されているところです。


初代教授 宮保 進 先生

第2代教授 宮森 勇 先生
第3代目教授 石塚 全(いしづか たもつ)
第3代教授 石塚 全(いしづか たもつ)

研究内容・研究業績

information

福井大学医学部第三内科
福井大学医学部
病態制御医学講座 内科学(3)

[呼吸器内科/内分泌・代謝内科]
〒910-1193
福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
TEL. 0776-61-8355 【医局】
FAX. 0776-61-8111

E-mail (教授 石塚)
福井大学
福井大学医学部附属病院
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