金属のアレルギー免疫毒性, 腎毒性に関する研究
ニッケル, コバルトなどの感作性金属がヒト末梢血中の白血球を活性化して, サイトカインを産生せしめていることを明かにした（文部省科研費基盤研究(B)(2)課題番号13470080：金属肺における循環器系白血球の活性化に関する分子生物学的研究：日下（主任）,佐藤・菅沼・櫻澤（分担）ほか）。さらに, 超微細ニッケル粒子の気管内投与は標準ニッケル粒子の気管内投与よりも毒性が強く, それが肺内への腫瘍死因子（TNF-α）の持続的関与によることを明らかにした。また, 水銀・白金・カドミウム・バナジウムについても, その腎毒性メカニズム解析のための研究をさらに進めた。
２．産業保健に関する研究
日本国内及びドイツ, フィンランド, 米国, ベルギー, フランス, 英国のじん肺研究者らと, 国際じん肺CT基準の応用化を試みた。（文部省科研費奨励研究(A)課題研究13770189：国際じん肺CT基準の妥当性検証, 自習用機材開発及びその疫学的応用：菅沼）
職業性電磁場曝露の測定方法及び生体への影響について疫学研究を行った（櫻澤）。
病院という特殊性ある職場における事故防止のため, 労働安全衛生福祉面からの検討を行った（厚生労働科学研究費補助金医療技術評価総合家旧事業：Ｈ14－医療―019：医療事故防止対策における医薬品, 医療用具等を通じての効果的な実施及び評価に関する研究：櫻澤）。
３．生活習慣病予防に関する研究
平成14年度厚生科研（21世紀型医療開拓推進研究事業：青・壮年者を対象とした生活習慣病予防のための長期介入研究：上島（主任）,日下（分担））の分担者として,
職域において循環器疾患ハイリスク集団への介入を継続実施した。
４．地域保健に関する研究
福井県衛生環境研究センターと共同研究で, 勝山みずなを始めとする地場農産物の抗酸化作用を明かにした。また, 丹南健康福祉センターの結核に関する意識調査についても助言を行なった。地域老人コホートにおける死亡率とその関連要因に関するデータを解析した。
|
著書数 |
４編 |
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原著数 そのうちインパクトファクターの合計 |
５編 1.676 |
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総説数 |
１編 |
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報告書数 |
６編 |
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学会発表数（座長・司会を含む） |
２８編 |
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学会賞の取得数 |
１件 |
|
科研費等の取得数 |
５件 |
0226001
＊T. Matsumoto, ＊T. Miyamoto, ＊T. Suzuki, ＊C. Kuroda, ＊A. Shimura, ＊K.
0226002
Y. Kusaka, et al for ILO(A participant for the ILO revision convened)：GUIDELINE FOR THE USE OF THE ILO INTERNATIONAL CLASSIFICATION OF RADIOGRAPHS OF PHEUMOCONIOSES： REVISED EDITION GENEVA：ILO Publication office 2000, 2002.
0226003
佐藤一博, 日下幸則：免疫毒性・アレルギー, 荒記俊一編, 中毒学-基礎・臨床・社会医学-, 朝倉書店, 2002. 74-79,
0226004
櫻澤博文：タバコにまつわる歴史・京都とタバコの意外な歴史,さよならタバコ 卒煙ハンドブック, 京都禁煙推進研究会編, 京都新聞出版センター, 2002. 55-56.
0226005
＊野崎裕広, 日下幸則：超硬合金肺―コバルトか？それともタングステンカーバイドも？－：呼吸,21(6),576-581, 2002,6.
0226006
＊叶旭軍, ＊李魯, 日下幸則：日本老年人的健康教育と健康促進：国外医学社会医学別冊, 18, 161-165, 2001,12.
0226007
＊叶旭軍, ＊李魯, 日下幸則：21世紀を向かえて日本の健康促進計画：CHINA J HOSP ADM, 17(5), 318-320, 2001,5.
0226008
＊叶旭軍, ＊李魯, 日下幸則：日本的人口老化促進と相扶的医療保健制度：HEALTH ECONOMICS RESEARCH, 24-25, 2002,6.
0226009
K. Sato, Y. Kusaka, ＊H. Akino, ＊H. Kanamaru, ＊K. Okada：Direct Effect of Vanadium on Citrate Uptake by Rat Renal Brush Border Membrane Vesicles (BBMV). Industrial Health2002, 40, 278-281, #0.741
0226010
＊Q. Zhang, Y. Kusaka, ＊X. Zhu, K. Sato, ＊Y. Mo, ＊K. Donald-son：Comparative Toxicity of Standard Nickel and Ultrafine Nickel in Lung after Intratracheal Instillation. J Occup Health (accepted). #0.935
0226011
日下幸則：生涯教育委員会報告. 産衛誌, 43(6), 2001,11.
0226012
平井一芳, 日下幸則：健康意識状態に関する調査票のベースライン（初回）から1年後の推移の分析―睡眠時間・同居者―：青・壮年者を対象とした生活習慣病予防のための長期介入研究, 147-152, 2002,3.
0226013
日下幸則：福井県民栄養調査からみたビタミンＢ摂取. ビタミンＢ研究委員会報告書, 27, 2002.
0226014
日下幸則：越前町海洋深層水活用ビジョン～越前町海洋深層水活用ビジョン策定等事業調査報告書～, 2002,3.
0226015
日下幸則：福井県地域リハビリテーション活動指針：福井県福祉環境部, 2002,3.
0226016
日下幸則：らせんＣＴ肺癌検診システムの開発評価に関する研究：グループ研究「高度診断機能研究」, 59, 2002,3.
0226017
櫻澤博文：個人情報保護. 歯界展望2002(3), 644-5.
0226018
日下幸則：エネルギー立地県に拠りて「環境」ビジネスを思う. 地域環境ニュース, 16,5, 2002,5.
0226019
櫻澤博文, ＊中山健夫：Evidence-based healthcareの理念推進のために：健康開発, 7(1), 16-18, 2002.6
0226020
＊橋本安民, 菅沼成文, ＊瀬尾明彦：「上肢障害の一次予防に向けたラインの設計」～産業保健スタッフの参加をとおして～. 労働の科学, 57(10), 2002.
0226021
N. Suganuma.：Does morphologic type
of ovarian cancer explain the survival trends in
１．国際レベル
一般講演
0226022
H. Sakurazawa, N. Suganuma, Y. Kusaka.：A Birth of The 2000 ILO
International Classification of Radiographs of Pneumoconioses. A significance
of the new standard film for diffuse pleural thickening, The 14th
Korea-China Joint Conference on Occupational Health, 86, 2002,5.
0226023
N. Suganuma, Y. Kusaka.：The International Classification of High-Resolution CT for Occupational and Environmental Respiratory Diseases：Good inter- reader agreement, The 14th Korea-China Joint Conference on Occupational Health,219,2002,5.Korea
0226024
Y. Kusaka：Workplace asthma from occupational exposure, smoking, and atopy. 10th International Conference on the Combined Effects of Environmental Factors, 53, 2002,8. 高槻
0226025
0226026
K. Sato, Y. Kusaka, ＊H. Akino, ＊H. Kanamaru, ＊K. Okada.：Direct Effect of
Vanadium on Citrate Uptake by Rat Renal Brush Border Membrane Vesicles (BBMV). 17th
ACOH. 2002,11.
２．全国レベル
①シンポジウム
0226027
日下幸則：リスクの歴史的変容. 産衛誌, 44, 128-129, 2002,4. 神戸（シンポジウム）
②一般講演
0226028
佐藤一博, 日下幸則：ラット腎刷子縁膜におけるクエン酸の取り込みに対する白金製剤の影響の検討. 産衛誌, 44(1), 25, 2002,1. 長野
0226029
＊飛田芳江, 日下幸則, ＊児泉 肇, ＊大滝秀穂：General Health Questionnaire(GHQ)28項目の経年変化と生活習慣の関係―消防署員の場合―. 産衛誌, 44(1),25, 2002,1. 長野
0226030
＊橋本安民, ＊出口 勲, 菅沼成文, 瀬尾明彦, 日下幸則：インフルエンザ予防活動による休業日数削減効果の検討：産衛誌, 44(1), 25, 2002,1. 長野
0226031
菅沼成文, 日下幸則：国際じん肺画像分類の教育方法：らせんＣＴ肺癌検診システム開発評価班・班会議/LSCT研究会, 2002,3. 千葉
0226032
佐藤一博, 日下幸則：職業性アレルギーの防御とサーベイランス. アレルギー, 51(2,3), 2002,3. 千葉
0226033
＊村岡道夫, ＊森 富男, 佐藤一博, 日下幸則：超微細金属粒子の白血球活性化に及ぼす影響―特にコバルト, 鉄, ニッケル―（in vitro）. 日衛誌, 57(1), 119, 2002,3. 津
0226034
＊寺島喜代子, ＊吉村洋子, ＊叶旭軍, ＊長澤澄雄, 日下幸則：デイサービスを利用している地域高齢者のQOL～SF-36を用いて～. 日衛誌, 57(1), 310, 2002,3. 津
0226035
＊吉村洋子, ＊寺島喜代子, ＊長澤澄雄, 日下幸則：高齢者の生死に関連する要因―ADL障害と慢性疾患―. 日衛誌, 57(1), 311, 2002,3. 津
0226036
＊橋本安民, 菅沼成文, ＊瀬尾明彦：ラインの人間工学的設計への産業保健スタッフの参加事. 産衛誌, 44, 293, 2002,4.神戸
0226037
＊瀬尾明彦, 日下幸則：台車押し作業の条件と作業負荷. 産衛誌, 44, 294, 2002,4. 神戸
0226038
＊高嶋吉浩, 菅沼成文, 日下幸則, ＊伊藤春海, ＊平野治和：デジタルレントゲン写真による塵肺診断スクリーニングに関する研究. 産衛誌, 44, 340, 2002,4. 神戸
0226039
菅沼成文, 日下幸則, ＊細田 裕：職業性及び環境起因性呼吸器疾患のHRCTの為の国際分類・良好な読影者間一致. 産衛誌, 44, 341, 2002,4. 神戸
0226040
佐藤一博, 日下幸則：ラット腎刷子縁膜におけるクエン酸輸送系に対するバナジウムの直接効果の検討. 産衛誌, 44, 472, 2002,4. 神戸
0226041
菅沼成文, 日下幸則：職業性及び環境起因性呼吸器病のための国際HRCT分類：らせんＣＴ肺癌検診システム開発評価班・班会議/LSCT研究会, 2002,8. 千葉
0226042
平井一芳, 日下幸則, 菅沼成文, ＊瀬尾明彦：最大酸素摂取量と作業形態の関係. 公衛誌, 49(10), 597, 2002,10. 埼玉
0226043
＊別所遊子, ＊細谷たき子, ＊長谷川美香, ＊吉田幸代, 日下幸則, ＊長澤澄雄, ＊安井裕子, ＊伊崎公徳：在宅痴呆症高齢者の8年間の死亡割合・死因および生活場所の変化. 公衛誌, 49(10), 766, 2002,10. 埼玉
0226044
日下幸則：第72回日本衛生学会総会. 日衛誌, 57(1), 310, 2002,3. 津(座長)
３．地域レベル
一般講演
0226045
＊森 富男, ＊平井敏之, 佐藤一博, 日下幸則：水銀感作に関連する環境因子（2）. 北陸公衛誌, 29, 52, 2002,11. 福井
0226046
＊松浦智恵, ＊花園久代, ＊木谷哲夫, ＊関口松子, ＊南 睦男, ＊松浦功靜, 日下幸則：看護職への結核アプローチ. 北陸公衛誌, 29, 57, 2002,11. 福井
0226047
菅沼成文：第30回北陸公衆衛生学会. 北陸公衛誌, 29, 52, 2002,11. 福井(座長)
４．その他の研究会又は集会
①シンポジウム
0226048
櫻澤博文：「観察研究のメタアナリシスの実際：電磁波と悪性腫瘍の関係を例に」第４回京都大学大学院社会健康医学系専攻 メタアナリシス／システマティック・レビューセミナー. 2002.11.
京都
②一般講演
0226049
＊橋本安民, 菅沼成文, ＊瀬尾明彦：ラインの人間工学的設計への産業保健スタッフの参加事例. 健康管理・産業衛生研究発表会, 2002,8. 大阪
学会, セミナー, 研究会などの主催状況
|
区 分 |
主催回数 |
|
研 究
会 |
１回 |
|
セミナー等 |
１９回 |
各種審議会, 委員会等への参加状況
|
委員会等の名称 |
役職名 |
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福井県環境審議会 |
委員 |
|
中央環境審議会 |
専門委員 |
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福井県医師会産業保健委員会 |
委員 |
|
福井県がん委員会 |
委員 |
|
福井県健康づくり推進協議会 |
委員 |
|
福井県リハビリテーション協議会 |
委員 |
|
福井県産業保健推進センター運営協議会 |
委員長 |
|
福井県産業保健推進センター |
産業保健相談員 |
|
福井県衛生環境研究センター研究課題評価委員会および機関評価委員会 |
委員 |
|
福井県原子力環境監視センター評価委員会 |
委員 |
|
福井労働局労働衛生指導医 |
指導医 |
|
福井市老人保健福祉計画等策定委員会 |
委員長 |
|
ハザードデータ評価委員会 |
委員 |
|
らせんCT肺癌検診システム開発評価班 |
班員 |
|
松岡町健康づくり事業計画策定員会 |
委員 |
学術雑誌などの編集委員としての活動状況
|
学術雑誌等の名称 |
委員の名称 |
|
International Archives of Occupational and Environmental Health |
編集委員（準） |
|
日本産業衛生学会誌 |
編集委員 |
|
日本衛生学会誌 |
編集委員 |
[学会賞等]
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学会賞等の名称 |
受賞者名 |
受賞年月日 |
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健康管理・産業衛生研究発表会優秀賞（松下健康管理センター・松下産業衛生科学センター主催） |
菅沼 成文 |
平成14年9月13日 |
[科研費・研究助成金等]
|
所 管 名 |
研究種目又は 研究事業名 |
研究課題名 |
研究代表者名 |
総 額 |
研究期間 |
|
文部科学省 |
基盤研究（Ｂ） |
金属肺における循環系白血球の活性化に関する分子生物学的研究 |
日下 幸則 |
3,400千円 |
H14～16年度 |
|
文部科学省 |
若手研究（Ｂ） |
国際じん肺ＣＴ基準の妥当性検証, 自習用教材開発, 及びその疫学応用 |
菅沼 成文 |
900千円 |
H 14年度 |
|
厚生労働省 |
効果的医療技術の確立推進臨床研究 |
青・壮年者を対象とした生活習慣病予防のための長期介入研究 |
日下 幸則 （分担） |
400千円 |
H 14年度 |
|
厚生労働省 |
医療技術評価総合研究事業 |
医療事故防止対策における医薬品, 医療用具等を通じての効果的な実施及び評価に関する研究 |
櫻澤 博文 （研究協力者） |
500千円 |
H 14年度 |
|
その他の研究助成金 （奨学寄附金は除く） |
福和会学会等運営経費助成金 |
福井県地域保健福祉医会学術集会 |
日下 幸則 |
50千円 |
H 14年度 |