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連合小児発達学研究科 福井校

副研究科長挨拶









       連合小児発達学研究科 
         副研究科長 松﨑 秀夫 
                      (福井校代表)
     

  福井大学に連合大学院福井校が開設されて、早くも4年が経過しました。
 この間、福井校では発達障がいおよび子どものこころに関する高度専門家の育成を目指し、入学を果たされた大学院生の方々、大学院生をサポートする教職員が一丸となって研究・教育に励んでまいりました。その結果、福井校からは連合大学院で初めての早期修了者を輩出するなど一定の成果を出してきたように思います。この成果を残された前任の安倍先生に代わり、二代目の副研究科長・福井校代表として平成27年4月1日より着任しました。

 連合小児発達学研究科の設立後、「子どものこころの諸問題」をめぐる環境には大きな変化がありました。その筆頭が DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders) の改訂です。これはアメリカ精神医学会によって作成された、精神疾患の診断に用いられる世界標準の診断基準で、最新版が第5版になります。それゆえ臨床家の間では DSM-5 と呼ばれます。 DSM-5 によって発達障がいは「神経発達障がい」と呼称が変わり、その区分は知的障がい、コミュニケーション障がい、自閉症スペクトラム、注意欠如/多動性障がい、特異的学習障がい、運動障がい、その他といったグループに集約・再編されました。一方、それ以外の子どものこころにまつわる他疾患として、児童青年期の摂食障がい、睡眠障がい、気分障がい、不安障がい、愛着障がい、外傷後ストレス障がい(PTSD)、解離性障がい、素行障がい、被虐待などは、さまざまなカテゴリーの中に散らばって再編されたのです。

 このような診断基準改訂の背景には、急速に発展した脳科学の知見を盛り込み、より病態に即した形でのカテゴリー化ができないかという議論があったためだと杉山登志郎先生は著書の中で述べています。精神疾患の大部分は原因の解明が十分に進んでいないために、診断のための明確で客観的な生物学的指標(バイオマーカー)が存在しません。よって問診から得られる情報にのみ基づいて診療されることが現状であり、問題とされてきました。今後も精神疾患の診断基準は脳科学の発展をベースに書き換えられていくのは必定であり、「子どものこころ」の診療・支援・教育に携わる者には、より科学的視点が要求されます。

 こうした情勢にあって連合小児発達学研究科は、「科学的根拠に基づいた子どものこころに関する専門的知識」をもった専門家を養成する大学院として設立されました。学部や修士課程を卒業・修了された方だけでなく、学校教員や医療従事者、また社会福祉行政などに従事されている方を対象に、文系理系の垣根を越えた「文理融合型プラットフォーム」によって子どものこころの諸問題に対応する人材を育成するのが特色です。講師陣には、大阪大学をはじめ浜松医科大学・金沢大学・千葉大学・福井大学の 5 大学に所属する脳科学・心理学・教育学および小児科学・精神医学の専門家が名を連ね、どの大学の講師の講義でも、全ての大学院生が遠隔中継システムおよび e-learning システムで受講できます。そして大学院の 3 年間で所定の単位を取得し、志望する講座で研究指導を受けたのち研究論文の審査に合格すると「小児発達学博士」を取得することが可能です。

 「子どものこころ」の科学を学んで研究者を目指したい方、社会で「子どものこころ」の問題に直面しながら有用な知識を得たい方など、連合小児発達学研究科では「子どものこころ」に広く関心を持つ方の入学を歓迎します。ただ大学院は学問の世界ですから、必ずしも楽観的なことばかりは言えません。正直険しい道のりですが、関心のある方はぜひ門戸を叩いてください。私が責任を持って 5 大学の様々な講座の中からその方のニーズに応じた選択肢を提供します。福井校代表としては、その上で福井校を選んでもらえるなら、これに勝る喜びはありません。ちなみに私のモットーは「人生楽しく」です。

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