(担当:津谷)
A.
診断;検査
B.
治療
治療の実際(減量、プロトコール中止、開始の目安)
初回治療(非ホジキンリンパ腫、特殊型非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫)
サルベージ療法
超大量化学療法
C.
観察
*お知らせ
- 特殊型リンパ腫として鼻NKリンパ腫のプロトコールを追加しました。(09/12/01)
- MEDOCH療法の投与法、支持療法を改正しました。(09/15/01)
- 大量療法時の予防投与の用法が変わりました。(10/19/01)
- CHASE療法「JSCT研究会・造血腫瘍分科会(再発・難治性NHL)プロトコール」の追加(04/01/02)
- MEDOCH療法での尿アルカリ化に関連する事項を改訂しました。(6/18/02)
- EPOCH療法での点滴作成法を変更しました。(7/08/02)
- 臨床分類、初診時検査を改訂しました。CHOP, bwCHOP, MEDOCH, RT-DeVIC, ABVD, EPOCH療法の投与上の注意を改訂しました。(7/25/02)
- Rituxymabを併用するR-DACおよびR-LAD療法を加えました。(8/21/02)
- 投与量調整の際の肝障害の定義、R-DACの際の免疫グロブリンの測定と補充およびG-CSFの投与開始日、輸血の目安となるヘモグロビン量を訂正しました。(9/19/02)
病理分類
B T / NK Indolent B-CLL/SLL
Lymphoplasmacytic lymphoma
Follicule lymphoma (grade 1, 2)
Marginal zone lymphoma
Hairy cell leukemia
Plasma cell myeloma
Extraosseous plasmacytomaT-LGL
ATL/L (smoldering)
Mycosis fungoides/Sezary syndrome
Moderately aggressive B-PLL
Mantle cell lymphoma
Follicle lymphoma (grade 3)T-CLL/PLL
ATL/L (chronic)
Nasal type NK/T cell lymphoma
Angioimmunoblastic T cell lymphomaAggressive Diffuse large cell lymphoma
Intravascular large B cell lymphoma
Primary effusion lymphoma
Mediastinal large B cell lymphomaPeripheral T cell lymphoma, unspecified
Enteropathy-type Tcell lymphoma
Anaplastic large cell lymphoma
Hepatosplenic T cell lymphomaHighly aggressive Precursor B-LBL/L
Burkitt Lymphoma/leukemiaPrecursor T-LBL/L
ATL/L (acute and lymphoma)
Agressive NK cell leukemia
Blastic NK cell leukemia
病期分類
|
一つのリンパ節領域(I)あるいはリンパ節以外の単一臓器又は部位の(IE)侵襲 |
|
横隔膜の同側で二つ以上のリンパ節領域(II)、または一つのリンパ節とその同側のリンパ組織以外の臓器または部位の侵襲(IIE) |
|
横隔膜の両側にわたるリンパ節領域(III)、リンパ節以外の臓器又は部位の限局的侵襲を伴うもの(IIIE)、脾臓の侵襲を伴うもの(IIIS)、その両者を合併しているもの(IIIES) |
|
一つ以上のリンパ節以外の臓器又は組織へのびまん性の 浸潤で、リンパ節腫大を問わない。 |
|
Risk |
|
Low |
|
Low intermediate |
|
High intermediate |
|
High |
|
血 清 |
CRP、免疫グロブリン、HBsAg、HBAb、HCV、TPHA定性、RPR定性、HTLV-1、HIV(同意が必要)、トキソプラズマ抗体、リウマチ因子、寒冷凝集素 |
|
血 液 |
血算セット、白血球像、網状赤血球、FDP、Dダイマー、fibrinogen、PT、APTT、TAT、PIC |
|
生化1 |
スクリーニングセット、CPK、HBD、D・I-bil、蛋白分画、胆汁酸、ALD、Fe、Cu、ZTT、TTT、LDHアイソザイム、ALPアイソザイム |
|
生化2 |
HbA1c |
|
生化3 |
尿セット1(1日尿)、NAG、(髄液セット) |
|
細 菌 |
咽頭、尿、便 |
|
R I |
|
β2-MG、フェリチン、IgE |
|
− |
|
外 注 |
|
− |
|
抗核抗体、HLA抗原(A,B,C)、HLA抗原(DR,DQ)、サイロイドテスト、マイクロゾームテスト、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体 |
|
|
EBウィルス(VCA-IgM,-IgA,-IgG、EADR-IgG,-IgA、EBNA)、サイトメガロウイルスIgM抗体、βD-グルカン |
|
|
モノクローナル抗体法造血器腫瘍解析(骨髄、末梢血に浸潤時、リンパ節生検時は必ず) |
|
|
sIL-2R、ハプトグロビン、クリオグロブリン、IgD、免疫電気泳動 |
|
|
染色体検査(リンパ節生検時は必ず) |
|
特 別 |
|
サザンブロット:免疫グロブリン重鎖JH再構成、T
細胞レセプターβ鎖Cβ領域またはγ鎖Jγ領域再構成(骨髄、末梢血、リンパ節)、EBウィルスクローナリティ、HTLV-1プロウィルスクローナリティ |
|
− |
|
|
組織薄切標本(リンパ節20枚) |
|
|
− |
|
病 棟 |
赤沈、便潜血、検尿、骨髄像、心エコー |
|
輸血部 |
血液型、不規則抗体、寒冷凝集反応 |
|
検査部 |
心電図、上部消化管内視鏡検査 |
|
放射線 |
胸腹部X線、胸腹部CT、ガリウムシンチ(FDG-PET)、頭部MRI(節外性リンパ腫)、MIBIシンチ、骨髄シンチ、骨シンチ |
- 正確な診断のために鼠径部のリンパ節生検や縦隔、腹腔の針生検はしない。
- 頸部は耳鼻科に、腋窩、縦隔(開胸)、腹腔〔開腹〕、鼠径は外科に依頼する。
- リンパ節は清潔下に4分割して病理診断、染色体検査、細胞表面形質検索用に提出し、一分割を凍結して保管する。
- CD45(LCA:リンパ球)
- CD45RO(UCHL1/T細胞), CD3ε(T・NK細胞), CD56(NK細胞)
- CD20(L26/B細胞), CD79a(B細胞)
- CD15(LeuM1/HD細胞), CD30(Ki-1/HD細胞), EBER-1 (EBウィルス/ISH)
- BCL-2(濾胞性リンパ腫), cyclin D1(マントル細胞/染色が難しい)
- AE1+3(上皮性腫瘍)、ビメンチン(間葉系腫瘍、未分化癌)、デスミン(横紋筋、平滑筋腫瘍)、クロモグラニン(褐色細胞腫、神経内分泌腫瘍)、S-100(神経膠腫、神経鞘腫、黒色腫、histiocytosis X)
- スクリーニング:CD2, CD3, CD20, CD56, CD79a
- B細胞:sIgκ, sIgλ, CD5, CD10 (T-ALL), CD11c, CD19, CD23, CD38,
- T/NK細胞:CD4, CD8, CD7, TCRαβ, TCRγδ, CD16, CD57
- リンパ節を適当な大きさに切断して第2実験室にあるカセットに入れOCTコンパウンドで包み-80℃のアセトンで凍結したのち、講師室に備えてあるビニール袋に入れて冷凍庫Bボックスにて同温度で保存する。ノートに記入すること。
- DNA診断サザンブロットIgHJH, IgHCμ, TCRCβ1, TCRJγ(三菱BCL)
- IgH (CDR III)、TCRJγ核酸増幅、MDR-1 mRNA(三菱BCL)
- 病変部位の部位、数、大きさ、性状等をチェック
- 胸部単純X腺写真(断層は必要に応じて)
- 胸部、腹部、骨盤部CT(頭頚部に腫瘍がある場合は同部のCT)
Rapid growthで至急での検査が施行不可能な場合は、胸部MRI、腹部MRI、または超音波検査で代用可。ただし治療開始後でも必ず早期の胸部、腹部、骨盤部CTを撮っておく。- MIBIシンチ(横隔膜上に病変がある場合)金曜日午前中撮影
- ガリウムシンチ
- 骨のMRI、骨シンチ、骨X-P等を必要に応じて行う
- 消化管悪性リンパ腫が考えられるときはH. pyloriiの有無をチェックする。
- CNS浸潤の疑われる症例は髄液検査を施行する。
- 白血球≧3,000/μL, 好中球≧1,200/μL, 血小板≧7.5×104/μL
- GOT, GPT; 正常値上限の5倍以下, 総ビリルビン≦2.0mg/dl
- クレアチニン≦2.0mg/dl
- 心電図正常、左心駆出率≧50%(心プールシンチ、心エコーのいずれかで)
- PaO2≧65mmHg
- EBV感染が疑われるときはEBV DNA、HBV感染があるときはDNA polymeraseを測定する。
- HIV抗体の検査は患者から同意を得る。
- 肝炎、肝硬変が疑われる場合、肝生検・腹部超音波等で精査する。
減量(投与量の目安; 臨床試験の場合はプロトコールに優先的に従う)
Age
PS≦2, T-Bil<1.5かつCr<2
PS≧3, T-Bil≧1.5またはCr≧2
-70 1/1 3/4 70-80 3/4 1/2 80- 1/2 中止基準
- Grade 4以上の有害反応がみられた場合。
- 原疾患の進行がみられた場合。
治療継続開始基準
- 治療当日の白血球数 2,000/μl以上または好中球 1,200/μl以上、リンパ球 1,000/μl以上。
- 血小板 75,000/μl以上。
- PS; 治療前より同レベル以上で、PSが4でないこと。
- GOT,GPT:正常値上限の5倍以下、総ビリルビン<=2.0mg/dl
Indolent |
Agressive | Indolent | Agressive | Highly aggressive | |
↓ Radiation |
↓ IFNα DSL: Fara-A |
(JCOG9809) |
LBL |
||
高齢者血液腫瘍研究会 ML1 /ML2 /ML3 |
*臨床研究の患者選択基準に関してはプロトコールを参照すること。
CPA |
750 |
mg/sqm/day |
di 2h |
day 1 |
エンドキサン(100/500) |
DXR |
50 |
mg/sqm/day |
di 30min |
day 1 |
アドリアシン(10) |
VCR |
1.4* |
mg/sqm/day |
iv |
day 1 |
オンコビン(1) |
PSL |
100 |
mg/body/day |
po |
day 1-5 |
プレドニン(5) |
CPA |
750 |
mg/sqm/day |
di 2h |
day 1 |
エンドキサン(100/500) |
DXR |
50 |
mg/sqm/day |
di 30min |
day 1 |
アドリアシン(10) |
VCR |
1.4* |
mg/sqm/day |
iv |
day 1 |
オンコビン(1) |
PSL |
100 |
mg/body/day |
po |
day 1-5 |
プレドニン(5) |
G-CSF |
2 |
μg/kg/day |
sc |
ノイトロジン(100/250) |
中枢神経リンパ腫
改訂:2001年8月7日にMEDOCH療法を加えた。
MTX
900
mg/sqm/day
di 6h
day 1
メソトレキセート(200)
(Leukovorin)
24 x 4
mg/body/day
di 1h
day 2-4*
ロイコボリン(3)
VP-16
50
mg/sqm/day
ci 24h
day 2-5
ラステット(100)
DXR 10 mg/sqm/day アドリアシン(10) VCR 0.4 mg/sqm/day オンコビン(1) DEX 0.3 mg/kg/day di 1h day 1-6 デカドロン(8) CPA
750 mg/sqm/day
di 2h
day 6
エンドキサン(100/500)
MTX
15
mg/body
it
day 8
メソトレキセート(5)
PSL 10 水溶性プレドニン(10)
投与上の注意 (02-07-26更新)
- 1コース3週間を4コース行う(ただし2コース目と3コース目の間は1から2週間空ける)。ついで放射線療法を行う。
- 対象は75歳以下で全身症状が比較的保たれている(PS<4)患者(麻痺症例は可)。
- メトトレキセートはハルトマンpH8(500)1000mlに溶解し6時間で投与する。
- メトトレキセートの血中濃度の測定は投与開始24時間後より、5x10-8M(一般的には1x10-7M)以下の安全域を確証するまで実施する(薬剤部TDM室 内線3211)。メトトレキサートの血中濃度の危険限界は24時間値で1×10-5M濃度、48時間値で1×10-6M濃度、72時間値で1×10-7M濃度である。
- *ロイコボリンの投与をメトトレキセートが安全域に低下するまで続ける。危険限界以上の濃度の際はロイコボリンの増量投与・ロイコボリン救援投与の延長等の処置を行うこと。
- 尿のアルカリ化と尿量の維持を計るためにday-1〜3(-24時間〜72時間)の4日間、ハルトマンpH8 2000mおよびソリタT3 1000mLを合わせて毎日経静脈的に投与し、さらに経口での水分1000ml/day以上の摂取を勧めるとともに、アセタゾラミド(ダイアモックス(250) 2T分2)を経口投与する。
- day 1より尿を8時間ごとにチェックしpH7.0以下であれば、ウラリット2Tの経口投与を追加する。尿量が8時間で1000ml以下の場合はダイアモックス(250) 1Tを朝、昼、夕、眠前のいづれかに追加する(最大3Tまで追加)。
- 経口投与が不可能な場合は、ソリタT3 1000mlを点滴バッグに追加するとともに、アセタゾラミドはダイアモックス(500)1V/生食100mlを1日1回点滴静注として投与し、尿量が少ない場合には追加投与も考慮する。ウラリットの投与が必要なときには代わりにメイロン2Aを点滴バッグに追加して投与する。
- day4よりメトトレキセートが安全域に低下するまでハルトマンpH8 1000mlの投与を続ける。
- メトトレキセートは消炎鎮痛剤、ペニシリン系抗生物質、ラシックス投与により腎排泄遅延をきたし血中濃度上昇を、またST合剤により葉酸合成阻害作用を増強するので、これらの薬剤を併用しない。
- ラステット、アドリアシン、オンコビンは生食1000mlに混注し、遮光して投与する。オンコビンの1日最大投与量は0.8mgとする。
- デキサメサゾンは生食100mlに溶解してルートの側管より投与する。
- エンドキサンは5%ブドウ糖液500mlに溶解する。
- 支持療法として、
(1) バクタ 2 T 分2 day 4〜放射線療法終了まで(治療期間ではday1-3に投与しない)
(2) クラビット 3 T 分3 day 1〜 G-CSF中止後でWBC>2000
(3) タガメット 2〜4 T 分2〜3 day 1〜 治療期間中
(4) G-CSFはday 7- からWBC>5000まで
(5) 免疫グロブリン 2500mg 2V div, day 7- 原則的に蓄尿は少なくとも点滴期間中は実施し、体重、体温、血圧、脈拍をday 1〜4までは3回/日測定し、それ以後は元に戻す。尿pHの測定はday1〜MTX濃度が危険域以下に低下するまで3回/日測定する。
- 糖尿病を併発するときはインシュリンでコントロールする。
- 血小板が20,000/μL以下にならないように血小板輸血、ヘモグロビン値がなるべく7.0g/dL以上になるように、必要に応じて赤血球輸血を行う。
- 清潔度はday4よりEレベルで、可能な限り個室あるいは無菌室に入室する。
- 食事はday1〜G-CSFを中止するまで生物禁とする。
- 投与量調整: PS=0-2/100%, PS=3/75%, PS=4/50%、投与量変更:grade 4の血液毒性が5日以上続くとき、grade 2の神経毒性は次回より75%にする。
2コース以降の投与量の調整規定
- 薬剤排泄不全:MTXの血中濃度が24時間値で1×10-4M以上あるいは48時間値で1×10-5M以上のときはMTXの投与量を50%に、24時間値で1×10-4〜1×10-5M以上あるいは48時間値で1×10-5〜1×10-6M以上のときはMTXの投与量を75%に減量する。なお、減量して24時間値で1×10-6M以下となった時には25%増量する。
- 腎障害:Crが1.5〜3.0mg/dl(grade 2)に上昇したら, MTXの投与量を75%に減量する。3.0mg以上に上昇した場合は以後のMTXの投与を中止する。
- 骨髄抑制:下記の場合には以後のADM、CPMの投与量を前回より75%に減ずる。
- 3日以上続く白血球数 1,000/μl未満かつ好中球 500/μl未満
- 血小板 20,000/μl未満
- 敗血症、3日以上持続する38度以上の重篤感染症
- 出血症状がみられるとき
- 肝機能障害:肝酵素の異常を伴いT-bilが1.5〜3.0mg/dlに上昇したならADM、MTXの投与量を前回より75%に減量する。(1コース毎判定)
- 膀胱炎:Grade 2(肉眼的血尿)以上が出現した場合は、出血性膀胱炎の回復を確認後に、次コースより支持療法を強化した上でCPAの投与量を前回より75%に減量する。
- 神経障害:Grade 2(他覚的な知覚消失あるいは疼痛、脱力、便秘)ではVCR投与量を50%に減量する。Grade 3(日常生活に支障をきたす他覚的脱力、知覚異常、腸閉塞)以上では以後のVCRを投与を中止する。
- 心毒性: 不整脈・心欝血・心外膜炎の場合はGrade 2以上でADMを中止する。 心機能(心駆出率)の場合はGrade 3(軽度の心不全症状)で中止する。
- 糖尿病、消化性潰瘍: コントロール困難な場合、以後のDEXの投与を中止する。
- 粘膜障害:grade 2以上の口内炎、咽頭炎、食道炎、下痢など粘膜障害が出現したときは、以後のADM, MTXの投与量を75%に減量する。
RT-DeVIC療法 (Stage I/IIA)
放射線療法(RT)
局所に1.8-2.0Gy/回で総線量50Gy照射する。
IFO 1500 mg/sqm/day di 2h day 1-3 イホマイド(1000) VP-16 100 mg/sqm/day di 2h day 1-3 ラステット(100) CBDCA
300
mg/sqm/day
di 1h
day 1
パラプラチン(150/450)
DEX
40
mg/body/day
di 0.5h
day 1-3
デカドロン(8)
治療の選択
Bulky mass
IA IIA
IB
IIB
III
IV
(-)
ABVD x 4 + involved fielid irradiation ABVD x 6 (+)
ABVD x 6 + involved fielid irradiation
ABV療法JCOG9705は中止し、ABVD療法に変更された(00/12/01)。
ABVD療法
VLB 6* mg/sqm/day iv day 1, 15 エクザール(10) BLM
10**
mg/sqm/day
di 30min
ブレオ(5/15)
ADM
25
mg/sqm/day
アドリアシン(10)
DCZ 375
mg/sqm/day
di 30min
ダカルバジン(100)
非ホジキンリンパ腫 再発例 EPOCH→(R)DAC→MIC→(VP/MST) (R)LAD 難治例 (R)DAC→MIC→(VP/MST) (R)LAD ホジキンリンパ腫 (R)DAC→(VLB) (R)LAD CD20抗原陽性のときはRituxymabを選択する。
CHASE療法
JSCT研究会・造血腫瘍分科会(再発・難治性NHL)プロトコール
http://www.creative-net.co.jp/PBSCT (ID: FKI3111N, password: H5ghbSw34F)
EPOCH療法
VP-16
50 mg/sqm/day
ci 24h
day 1-4
ラステット(100)
DXR
10 mg/sqm/day
アドリアシン(10)
VCR
0.4 mg/sqm/day
オンコビン(1)
PSL
60 mg/body/day
po
day 1-6
プレドニン(5)
CPA
750 mg/sqm/day
di 2h
day 6
エンドキサン(500/100)
- 1コースを3週間とし、2コース終了時に臨床効果を評価し、PR以上の場合は自家末梢血幹細胞移植併用の超大量療法を行うために幹細胞採取プロトコールを実施する。PR以上の効果が得られない場合は他の治療を選択する。
- アドリアシン、オンコビン、エトポシドは生食1000mlに混合溶解し、遮光して中心静脈ラインより投与する。
- アドリアシンによる心不全の予防のため、ADMの累積投与量500mg/sqm以上にならないようにする。また4コース毎に心エコーによるejection fractionの測定を行う。
- オンコビンは*1回あたりの最大投与量を2.0 mg/bodyとし、生食20mlに溶解する。
- オンコビンによる麻痺性イレウスの予防として便秘に陥らないように緩下剤を投与して観察・管理する。
- エンドキサンは5%ブドウ糖液500mlに溶解する。
- エンドキサンによる出血性膀胱炎の予防のためにエンドキサンに続いてハルトマンpH8 500mlを投与して充分量の補液を行う。
- プレドニンはコントロール不良の糖尿病、活動性の消化性潰瘍、HBV陽性の場合投与しない。
- プレドニンの離脱症状が出現した場合は次回より6日目以降に漸減していく。
- プレドニンによる消化性潰瘍の予防のためにH2ブロッカーを使用する。
- 腫瘍量の多い症例は治療開始後1か月間、allopurinol 200mgを併用する。
- 感染症予防のために治療開始日よりST合剤(バクタ 2T/日)を使用する。
- G-CSFは適宜使用してもよい。
- 血小板が20,000/μL以上を保つように血小板輸血、ヘモグロビン値がなるべく7.0g/dL以上になるように、必要に応じて赤血球輸血を行う。
- 悪心嘔吐予防のために制吐剤を適宜使用してもよい。
2コース以降の投与量の調整規定
- 骨髄抑制:下記の場合には以後のADM, CPM, VP-16の投与量を前回より75%に減ずる。
- 3日以上続く白血球数 1,000/μl未満かつ好中球 500/μl未満
- 血小板 20,000/μl未満
- 敗血症、3日以上持続する38度以上の重篤感染症
- 出血症状がみられるとき
- 肝障害:肝酵素の異常を伴いT-bilが1.5〜3.0mg/dlに上昇したならADMの投与量を前回より75%に減量する。(1コース毎判定)
- 膀胱炎:Grade 2(肉眼的血尿)以上が出現した場合は、出血性膀胱炎の回復を確認後に、次コースより支持療法を強化した上でCPAの投与量を前回より75%に減量する。
- 神経障害:Grade 2(他覚的な知覚消失あるいは疼痛、脱力、便秘)ではVCR投与量を50%に減量する。Grade 3(日常生活に支障をきたす他覚的脱力、知覚異常、腸閉塞)以上では以後のVCRを投与を中止する。
- 心毒性: 不整脈・心欝血・心外膜炎の場合はGrade 2以上でADMを中止する。 心機能(心駆出率)の場合はGrade 3(軽度の心不全症状)で中止する。
- 糖尿病、消化性潰瘍: コントロール困難な場合、以後のPDNの投与を中止する。
DEX
40
mg/body/day
di 0.5h
day 1-3
デカドロン(8)
CBDCA
400
mg/sqm/day
ci 24h
day 1
パラプラチン(150/450)
Ara-C
1000*
mg/sqm/回
di 2h x 2
day 2-3
キロサイド(200/400)
RTM
375
mg/sqm/回
di *
day 1
リツキサン(100/500)
DEX
40
mg/body/day
di 0.5h
day 3-5
デカドロン(8)
CBDCA
400
mg/sqm/day
ci 24h
day 3
パラプラチン(150/450)
Ara-C
1000*
mg/sqm/回
di 2h x 2
day 4-5
キロサイド(200/400)
MIC療法
MIT
3
mg/sqm/day
di 30min
day 1-3
ノバントロン(10)
IFO
650
mg/sqm/day
di 2h
day 1-3
イホマイド(1000)
CPT-11
60
mg/sqm/day
di 2h
day 1-3
トポテシン(40)
VP-16/MST16療法
VP-16
25
mg/body/day
po
every 2 days
ベプシド(25)
MST-16
400
mg/body/day
ペラゾリンG(800/包)
Weekly VLB療法
- ホジキン病大量化学療法施行後の再発例に対したpalliative therapy (Little R, J Clin Oncol,1998)。
VLB
6
mg/sqm/day
di 30min
every 2 weeks
エクザール(10)
末梢血幹細胞動員法(VP-16大量療法)
VP-16
400
mg/sqm/day
di 2 h
day 1-4
ラステット(100)
G-CSF
10
μg/kg/day
sc
day 10-
ノイトロジン(100/250)
グラン(75/300)
超大量化学療法
適 応
- 70歳未満で、PSが2以下
- 骨髄、心臓、肺、肝臓、腎臓などの重大な臓器障害がない。
- コントロール不良の糖尿病、HBV陽性でない。
- 超大量療法前の検査
- CBC, 血液像, 網状赤血球, PT, APTT, FDP
- 生化学1スクリーニング, CPK, 蛋白分画, 尿
- CRP, 免疫グロブリン, リンパ球サブセット, リンパ球幼若化反応
- 動脈血ガス, クレアチニンクリアランス, 心エコー, 胸部X線, 心電図
- 培養, βDグルカン, ウイルス検査(HBV, HCV, HIV, CMV, EBVなど未検査の場合)
- (病巣評価)胸腹部CTなど
Ara-C
1000*
mg/sqm/回
di 2h x 2
day 1〜3
キロサイド(200/400)
DEX
40
mg/body/day
di 2h
day 1〜4
デカドロン(8)
L-PAM
180
mg/sqm/day
di 30min
day 4
アルケラン(50)
- キロサイドは1回1,000mg/sqmをアクチット500mLに混和し1日2回(朝、夕)投与する。
- 結膜炎防止のためリンデロン点眼液の点眼を行う。
- デカドロンは生食100mLに混和して朝のキロサイドあるいはアルケラン終了後に投与する。
- アルケランは溶解後は不安定であるので生食100mLに溶解して、溶解後1.5時間以内に投与を完結させる。アルケラン溶解時刻が早くならないように注意すること。
- 腎障害予防のためアルケラン投与終了後(デカドロンの後)にハルトマンpH8 500mLを追加投与する。
- 後療法:移植後4週で腫瘍の残存が認められる場合には残存部位へ30〜40Gyの照射を行う。
注:R-LAD療法は登録症例数に達しましたので終了しました。(03年9月)
ハプトグロビン |
4000 |
U/body |
di 2h |
day 5 (8) |
ハプトグロビン(2000) |
デキサメタゾン |
20 |
mg/body |
di 1h |
デカドロン(8) |
|
PBSCT |
>1x106 |
CD34 cells/kg |
iv |
抗菌剤 |
薬剤名 |
1日用量 |
用法 |
開始日 |
終了日 |
バクタ |
2 T |
分2朝夕後 |
day -3 |
day 90 |
|
クラビット |
3 T |
分3後 |
G-CSF中止後でWBC>2000となれば中止 |
||
ゾビラックス(200) |
4 T |
分4後眠前 |
|||
イトリゾール(50) |
2 C |
分1昼後 |
day 5(8) |
||
抗潰瘍薬 |
タガメット |
4 T |
分2朝眠前 |
day -3 |
day 21より減量 |
γ-globulin |
5 |
g/body |
di 1h |
day 6(9), 13(16) |
ヴェノグロブリンIH(2.5) |
|
G-CSF |
5 |
μg/kg |
ci |
day 6(9) - |
ノイトロジン(100/250) |
WBC>5000にて中止 |
*LEED療法
L-PAM
130
mg/sqm/day
di 1h
day 4
アルケラン(50)
CPA
60
mg/kg/day
di 3h
day 1-2
エンドキサン(100/500)
VP-16
150
mg/sqm/回
di 3 h x 2
day 1-3
ラステット(100)
DEX
40
mg/body/day
di 1h
day 1-4
デカドロン(8)
G-CSF
5
μg/kg/day
ci 24h
day 7
ノイトロジン(100/250)
グラン(75/00)
mini-transplant療法
自他覚症状
発熱、感染、悪心、口腔、下痢、便秘、知覚、膀胱炎、静脈炎、脱毛、呼吸困難
毎日
X線検査
胸部X線、CTなど腫瘤径を測定
1回/1〜2コース
検尿
1回/週
血液学検査
末梢血
1〜3回/週
骨髄穿刺
必要時
生化学検査
蛋白電気泳動、免疫グロブリン定量、尿蛋白定量
1回/週
血清学検査
IgG,A,M、 β2MG
必要時
血液ガス
1回/1コース
心電図
心エコー
1回/3〜4コース
JCOG
CR
腫瘍がすべて消失し、腫瘍による異常所見が全て消失し、4週以上持続した場合
PR
50%以上(一方向のみでは30%以上)の縮少がみられているが、腫瘍が消失しないで、その状態が4週間以上継続している状態。複数の病変があるときは、治療前の各病変のサイズの和を分母に取り、治療後のある一定時の各病変のサイズの和を分子にして縮小率を算出する。ただし、再燃や再発の兆候を全く示さず、PRの状態が無治療でも3か月以上持続した場合はuncertain CR (CRu)としてCRと同一にして扱う。
NC
PR未満の効果
PD
全ての測定可能病変の直角に交わる最大腫瘍径の測定結果の合計において少なくとも25%以上のあきらかな増大、もしくは新病変が出現した場合
International Workshop
身体所見
リンパ節 リンパ腫
腫 瘤骨 髄
臓器浸潤
肝脾腫臨床症状 検査所見 CR
消 失 腫大なし
消 失 正常化 すべて
長径≦1.5cm*または
SPD≧75%減少すべて
長径≦1.5cm*または
SPD≧75%減少正 常
2cm以上の検体CRu 消 失
腫大なし消 失 正常化 すべて
長径≦1.5cm*すべて
長径≦1.5cm*interminate 消 失
腫大なし消 失 正常化 すべて
長径≦1.5cm*すべて
SPD≧75%減少正常または
interminatePR
腫大なし − − 長径≦1.5cm* 長径≦1.5cm* 陽 性 腫大なし
− − 6カ所
SPD≧50%減少6カ所
SPD≧50%減少評価せず 肝脾腫縮少 − − 6カ所
SPD≧50%減少6カ所
SPD≧50%減少評価せず PD RD
肝脾腫増大 新病変
− −
増大または
新病変増大または
新病変陽性化