生化学実験室(1)

(TEL:2478)
担当:荻野 裕平

 

二次元電気泳動装置(2-D Dimensional Gel Electrophoresis)(2008年7月導入)

タンパクの二次元電気泳動のための水平型システムで市販の等電点電気泳動用ゲルおよびSDS-PAGE用ゲルを用いることにより再現性よくデータが得られる。場合によっては、二次元目のSDS-PAGEはスラブゲルを自作して行うことによりコストを削減することもできる。

型式:Amersham Pharmacia Multiphor II

二次元電気泳動システムMultiphor II を使用して(実際の使用例)

Immobiline等電点電気泳動について

ゲル自体に解離基を固定してpH勾配を形成する手法を『固定化pH勾配』といい、この方法に使われる電解質(Immobiline)は、分子の一部分に弱酸・弱塩基の解離基を導入したアクリルアミド誘導体で、ゲルの重合が完成した時点でポリアクリルアミドの支持体にpH勾配が形成される。

Immobiline等電点電気泳動の利点(キャリアアンフォライトと比較して)

  • 大量の試料、高塩濃度でもpH勾配の変化がない。
  • 長時間泳動してもpHドリフトを生じない。
  • 塩基性タンパクのpHドリフトによるロスがない。
  • ゲル自体の正味の電荷は0であり、電気浸透はほとんど起こらない。
  • 高い電圧をかけても発熱は少なく、0.01pH/cmの高い分離能が得られる。