二次元電気泳動解析ソフト(PerkinElmer PG240)の特徴

二次元電気泳動解析ソフト(PerkinElmer PG240)

福井大学総合実験研究支援センター・バイオ実験機器部門  田中 幸枝

主にDIGEによるプロテオーム解析に威力を発揮するゲル解析用のソフトです。何枚ものゲルイメージを簡単な設定をするだけで、自動解析することが出来ます。例えば、12イメージ、2サンプルの解析(DIGEの場合、ゲル4枚分です)に要する時間はたった8分程です。
最大の特長は、スポット上に乗ってしまったノイズを自動的に検出して自動的に除去してしまうことです。(図1)


図1 ノイズの自動除去

また、ゲル間のスポットのズレもワーピングすることにより補正することができます。(図2)


図2 スポットのズレの補正
右の写真では赤と黒のスポットのズレが補正されている

解析の結果は、ヒストグラムや数値表などでの表示もできます。(図3)


図3 解析結果

ミニゲルでの2D-PAGE分離した600~700ものスポットの中から統計的に有意に差のあるスポットだけに絞り込むことができ、それらのスポットについてXcise(全自動ゲル処理装置)やMALDI-TOF/MS(質量分析装置)を用いて同定していくことになります。


図4 有意に差のあるスポットの絞り込み
600~700ものスポットの中から統計的に有意に差のあるスポットだけに絞り込むことができます