福井大学医学部

精神医学

ADHD視線研究

. 研究の目的・意義

注意欠如多動症(Attention Deficit Hyperactivity DisorderADHD)は、不注意衝動性および多動性などを特徴とする発達障害1つとされ、その診断は、患者さんやその家族からの病歴聴取や心理検査の結果などを参考に、診察者が主観的に行っています。しかし、成人のADHDでは、うつ病や躁うつ病、依存症、素行障害、引きこもりなどの精神症状を高率に合併するなど、さまざまな臨床症状を呈するため、その診断に難渋することも多いのが現状です。そこで、成人のADHDを客観的に診断・評価できるツールが開発できれば、医療や社会に与える貢献度は、極めて高いと考えられます。

児童を対象とした研究から、ADHDが疑われる児童においては、眼の動きを制御する脳機能に異常があることが明らかにされています。しかし、成人を対象とした研究は未だ行われていません。そこで、本研究では、視線追跡装置(Gazefinder®を用いて、成人ADHD群と一般成人の視線パターンを計測し、比較検討することで、成人のADHDにおける視線パターンの特徴を世界で初めて解明することを目的としています。

 

. 研究の概要

(1)対象となる研究参加者
本研究では、①ADHDと診断されたことがある18歳から49歳までの方、また結果を比較するために、②精神疾患の診断を受けたことがない18歳から49歳までの方、に協力をお願いしております。

以下の条件(基準)を満たす方が対象になります。

・同意取得時において、年齢が18歳以上、49歳以下の方(性別は問いません)
ADHDと診断された方は、DSM-5の診断基準に合致した方といたします。

以下の条件(基準)に当てはまる方は研究に参加できません
知的障害と診断されたことがある方
視覚障害のある方、あるいは視線追跡装置で課題の追跡が困難な方
以上の項目を含め、担当者が総合的に判断して参加可能かを判断いたします。

2)研究の方法

研究にご参加いただき、1日で以下のすべての検査を行います。すでに実施されているものについては省略することもございます。なお、検査については、ディスプレイに映し出された映像を眺める課題、および口頭あるいは質問紙による課題であり、危険や痛みは伴いません。
視線追跡装置(Gazefinder®を用いた課題検査…視線パターンを調べます。
質問紙検査 (ASRS-v1.1、CAARS、AQ、SRS、LSAS-Jの5種類)…発達特性や傾向を調べます。
知的機能検査(WAIS-Ⅲ)…スタッフが口頭で質問し、知的水準を調べます。

(3)スケジュール

同意取得→視線追跡装置を用いた課題検査(約5分)→質問紙検査(約30分)→知的機能検査(約1時間)(これまでに取得されていない方)

(4)参加予定者数

ADHDと診断された方40名、および精神疾患の診断を受けたことがない方40名の参加を予定しています。定員に達した時点で締め切らせていただきます。

(5)謝金

参加にあたって、謝金として5,000円を銀行に振り込ませていただきます。

(6)その他

・この研究の最終的な結果は、研究に参加いただいた方々の個人情報を除いた形でまとめられ、学会や学術雑誌で公表される予定です。
・検査結果は、匿名化した状態で集計を行うため、お伝えする事が出来ません。あらかじめご了承ください。

. 研究組織

この研究は以下の組織で行います。この研究について、何か聞きたいことや分からないこと、心配なことがありましたら、以下の研究担当者におたずねください。

【研究代表者】

上野幹二 福井大学医学部精神医学 講師

【研究分担者】

小坂浩隆 福井大学医学部精神医学 教授
藤岡徹 福井大学学術研究院教育・人文社会系部門教員養成領域発達科学講座 准教授
丁ミンヨン 福井大学医学部精神医学 客員准教授
三崎真寛 福井大学医学部精神医学 大学院生

【研究事務局・連絡先】

福井大学医学部精神医学
住所:〒910-1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3 福井大学医学部精神医学
電話:0776-61-8363

精神医学研究室

TEL
0776-61-8363
FAX
0776-61-8136