福井大学医学部附属教育支援センター

留学体験記

イルクーツクでの1か月間

医学科4年UJ
(H28.7.7~8.5医学科3年次研究室配属,イルクーツク医科大学(ロシア)に留学)

 私は1ヶ月間、脳脊髄神経外科の研究室配属期間にロシアのイルクーツクにあるレールウェイホスピタルで研修をしました。イルクーツクはシベリア地域にあり、冬は-40℃にもなるのですが、私たちの滞在した7月は、最高気温も30度ほどで湿度も高くなく、過ごしやすいことに驚きました。緯度が高いため夜は21:30くらいまで明るく、時計を見て『もう21時か!』と、あわてて夕食の支度をすることもありました。研修医の先生方が私たちの面倒を見てくださり、イルクーツクから70km離れた世界で最も深い湖である、バイカル湖観光に行きました。私たちは実際にバイカル湖に水着で入りましたが、水温がかなり低く泳いだというより水に少し浸かったという感じでした。水はとてもきれいで、潜るとたくさんの魚を見ることができました。
 病院では、多くの手術を見学しました。腰椎椎間板ヘルニアの手術が多かったです。手術中3Dモニターで手術している部位が観察でき、リアルな画像で先生方は私たちに説明して下さいました。私が印象に残っているのは、手術で過酸化水素を流し込んで止血をしていたことです。泡がブワァーっと出て、止血する様は非常に大胆でした。先生は、これはロシアンスタイルだと笑いながら説明してくれました。実際に、手術に参加させてもいただきました。私が行ったのは椎間関節に対するレーザー治療です。手の消毒をし、手袋をつけ、看護師の方が手術着を着せてくださりました。もちろん先生方のサポートはありますが、私の人生最初の手術例で、一生の思い出になりました。また、縫合の練習もしました。ガーゼや針、糸と顕微鏡を使い、毎日黙々と練習しました。手先が器用でない私には非常に難しく感じられましたが、練習を重ねることで、ぎこちないながらもできるようになりました。
 今回私は、海外の人との交流の楽しさを知りました。1ヶ月間、いろいろな国や地域から来ている人と共に生活するホステルに宿泊していました。海外の人と交流するにはコミュニケーション手段としての英語が必須であり、聞き取りが苦手な私にとって、会話は非常に難しかったです。帰国後私は、できるだけ英語に触れる機会を増やすことを心がけており、毎日英語のニュースの記事や動画をチェックしています。
 イルクーツクでの1ヶ月は、ただの旅行とは比べ物にならないくらい充実したものとなりました。3年生で臨床的な知識がほとんどない私たちでしたが、現地では多くの先生方や病院のスタッフの方々が、医学、文化、郷土料理、ウォッカ、そしてシベリアで生きていく方法を教えてくださり、1カ月で人間的にレベルアップすることができました。