福井大学医学部附属教育支援センター

留学体験記

熱医研・留学体験報告

(H29.9.15~H29.9.20「チェンマイ大学との医学交流」に参加、チェンマイ大学(タイ)に留学)

 福井大学医学部医学科には、熱帯医学研究会という同好会があり、タイのチェンマイ大学と毎年短期交換留学を行っています。残念ながら、現時点では医学科の学生のみが対象ですが、志望をすればどの医学科生でも留学することが可能です。
 「タイに行って何をするの?」、「英語を学べるの?」などといった疑問が上がるかもしれませんが、全く心配ありません。タイの学生は、幼少期から外国語として英語を学び、大学においては授業も教科書もAllEnglishのため、並の日本人と比べたら遥かに英語が堪能で、訛りも全く気になりません。タイの学生は“あの”日本人よりさらに勤勉でYouTubeなどできれいな発音を習得しており、彼らから学ぶことは非常に多いです。ちなみに観光業も盛んなため、お店のお姉さんや(タイ)マッサージのおばさまも英語がお上手でした。よって、英語を四六時中使え、存分に学べます。医療面に関しては、タイの伝統医療を含んだ補完医療TTCM(ThaiTraditionalComplementaryMedicine)を体験できるのが最も魅力的です。これは、マッサージやハーブといったタイ伝統医療、鍼灸などの中国伝統医療、さらに近代医療を統合させた包括的な補完医療です。原著論文も多数報告されており、タイの医療者が自信を持って行っています。また、チェンマイ大学附属病院ではより近代的な医療を見学することも可能です。現地の病院は福井大学附属病院よりも数段大きく、特に婦人科に力を入れています。その理由として、性感染症やダウン症患児が多いことが背景にあるようです。婦人科領域に興味がある方は是非訪問されることをお勧めします。
 もちろん、留学中は現地を観光する時間も十分にあります。ElephantCampでは象の上に乗ることが可能ですし、また仏教の荘厳な寺院に圧倒されることは間違いありません。そして、仏教徒が9割を超えるためか、現地の方は皆誠実で非常に礼儀正しいです。私自身、30歳にして初めての留学で、渡航前は心配もありましたが、きめ細やかに配慮してくださり、濃密で刺激に溢れ、幸福に満ちた1週間を過ごすことができました。さらには、初めて日本人以外の友人ができ、帰国後も彼らとLINEを通じてやり取りをしていることは私の大きな財産です。彼らが、2018年4月に来日するため、手厚い歓迎をしようと画策中です。
 費用においても、LCCや福井大学から支給される奨学金を利用すれば、自己負担が少なく留学できることも大きな魅力です。英語を学びたい、海外に友人が欲しい、という方は是非一緒に活動しましょう。