福井大学医学部附属教育支援センター

留学体験記

海外留学体験記「サンフランシスコで学んだこと」

医学科4年

 私は昨年の夏にviaのMedicalExchange&Discoveryというプログラムで3週間ほどアメリカのサンフランシスコに滞在しました。プログラムには日本各地の医学科生だけでなく、台湾、中国などの医学科生や、MedicalSchoolに行くことを考えている現地の大学生など、色々な人が参加しており、それぞれの国の文化や価値観はもちろん、医療体制や教育の仕方、医師のあり方など様々なことについて学ぶ事ができ、とても貴重な経験になりました。
 授業はスタンフォード大学で行われ、外部からさまざまな分野の人が講義をしに来てくださいました。基本的に話し合いが中心となった授業が多く、意見交換を通じて相手の国のことを知る貴重な時間となりました。自分の地域の医療がどうなっているのかなどを背景が違う人に説明する難しさや、自分が自分の地域の医療のことを果たしてどれくらい分かっているのか、など改めて自分の無知さに気づくとともに、自分の住んでいる福井という小さな地域の医療を、アメリカや中国など世界の色々な地域と比べて捉え直すことができました。
 授業はスタンフォード大学の構内に限らず、UCSFの附属病院に実習に行ったり、ホスピスに行ったりと、実際に現場を見ることも多く経験出来たことがこのプログラムのいいところであり、個人的には一番の魅力だと思います。やはり、人から話を聞いたり、文章を読んだりして分かることには限りがあり、どうしても先入観や偏見が入ってしまいます。また、その場で働いているソーシャルワーカーや患者さんから話を聞く機会は、アメリカではもちろん、実習が始まっていない4年生では日本においてもあまりありません。その点で現地の医療を直に感じることができたこの経験は、何ものにも代え難いものがあります。
 また授業以外でも緩和医療、精神病、LGBTなど日本ではあまりディスカッションにならないような議題について、映画をみたり、現地の学生のプレゼンテーションをきいたり、自分たちでプレゼンテーションをしたりすることができたことも、とてもよい経験となりました。
 私が留学に行くことに協力してくださった先生方、学務の方、両親、友人には大変感謝しています。ありがとうございました。