海外留学体験記
インターンシップ実習に参加して
看護学科3年
私は、夏休みの約2週間、イギリスでのインターンシップ実習に参加しました。その中で、イギリスの文化や看護、看護師のシステム、ホスピスなどについて学ぶことができました。その中でも主に2つの講義が心に残っています。
1つ目は 異なる国籍や多文化を持つ人に対する看護についての講義です。イギリスには移民、難民が数多く滞在、移住しており、彼らに対する看護は注意が必要であると学びました。患者の個別性による看護は学んだことがありましたが、日本人患者がほとんどの日本で、文化の違いについてはあまり考えたことがありませんでした。文化が異なれば、健康、病気、医療、治療などに対する考え方や価値観は異なってきます。よって、両者に同じ態度で接してはいけなく、特に差別された経験のある移民、難民には、相手の文化や価値観を考慮する必要性を知りました。これからオリンピックなどによる外国人患者の増加が予想されるので、その際に活かしたいと感じました。
2つ目は、イギリスの高度実践看護師についての講義です。イギリスは日本と同様に医師不足に悩んでおり、その対策の1つとして高度実践看護師の役割拡大と専門化が進んでいます。その役割は、特定の医療行為や、簡単な手術の実施、法律などの政治的な行為、患者会などのサポートなど、多岐に渡ります。そして、彼らが行う医療行為は、時間がない医師が行うよりも丁寧であったり、説明を十分にして不安の解消をきちんとすることが多かったりするため、患者が看護師に処置をされることを望むことさえあるそうです。これらのことはキュアだけではなくケアをする対象として患者を見ている看護師だからこそできることであると感じました。
今回のインターンシップ実習を通して、これまで考えたことのなかった着眼点が数多くあり、とてもよい刺激になったと感じています。学生のうちに、日本とは異なる考え方を持つ海外にいる先生方からのお話を聞くことができ、大変貴重な経験となりました。これからの学生生活で、看護師となってから今回の経験をどのように活かせるのか考えていきたいです。