海外留学体験記
医学科6年
私は2019/4/1~4/27まで4週間、アメリカにあるRutgers Wood Johnson Medical School (RWJMS)で家庭医学の実習と、心臓外科の実習をしました。
最初の2週間は、家庭医学に関わる様々な実習に参加しました。
診療所での実習では、出会った患者さんがとても親切な方ばかりで、たどたどしい英語で話す私にも、自分の疾患のこと・今までの治療のことを快く話してくださり、その話を聞くことは大変勉強になりました。
週に1日は、「HIP HOP Promise Clinic」という、無保険者をカバーするための診療所見学がありました。この実習は、私が4週間の中で最も興味深いと感じたものです。このクリニックでは、医師が介入するのは、学生がとった問診をコンサルトするときだけで、それ以外では問診はもちろん、検査のオーダー、処方箋発行、専門医へのコンサルト、治療の内容、次回の受診日決定まで全て学生が行っていました。それぞれの部署で学生がstudent doctorとしてほぼ実際の医師と同じ内容のことをこなしていることが大変驚きでした。
また、医学部のクラブ活動の見学など学生活動をみる機会もあり、アメリカの医学部の雰囲気も十分に感じることのできる、充実した2週間となりました。
後半の2週間は、大学病院で心臓外科をしていらっしゃる日本人の先生について、手術の見学、ICU管理・病棟管理の見学をしました。こちらは最初の2週間とがらりと変わって、ずっと大学病院内での実習だったので、また違った面のアメリカの医療を学ぶことができました。手術に関しては、オペ室に医師以外に手術専属のスペシャリストがいて、その方たちがかなりの範囲のことをできること(開胸・閉創、術者の前立、グラフト血管の採取など)が、とても衝撃的でした。手術室では、麻酔科の先生や看護師さん、人工心肺を回すスペシャリストの方がなんでも聞いてよ!と気さくに話してくださり、知識の面でも英語の面でもとても勉強になりました。
この4週間は、単に海外の医療を体験するということだけでなく、自分の将来の医師像を考える・自分の心を強くする、という意味でも勉強になった実習でした。
このような機会を与えて下さり、大学の先生方・国際課の方に感謝の気持ちでいっぱいです。