Q & A
たくさんの質問をいただきました!クリックすると回答が表示されます

黒川先生

成田先生

鈴木先生

廣野先生

松田先生

田中先生
講演1 黒川先生
子宮頸がんは性交渉以外でも感染するリスクはありますか?
基本的には性行為で感染すると考えられています。
子宮頸がんワクチンを中学3年の娘に勧めるべきか副反応が心配で悩んでいます
定期接種ですので受けるべきではなく、受けることを考えることが必要かと思います。
効果というメリットが、副反応というデメリットを上回るという結論となり、積極的勧奨が再開されることになりました。ワクチンとの因果関係が不明な症状に対しても相談窓口で対応いたします。
乳がんのピンクリボンのような啓発活動はありますか?
現在はピンクリボンのような大きなものはありませんが、今後、このような啓発活動が必要かと考えています。
20歳ですが、接種の意味はありますか?
20歳は接種の意味があると考えられています。特に、性交渉がなければ、効果は大きいと考えます。
[YouTubeより]ワクチンによる副作用の方が怖くないですか?
厚生労働省から出されているリーフレットを見ていただくことが一番分かりやすいと考えます。正確な情報で怖がられることが必要かと思います。
講演2 成田先生
タバコを吸うと頭頸部がんになるのはよく聞くが、最近はやりの電子たばこはどうか。
電子たばこは専用のリキッドを加熱して蒸気を吸うもので、レモン風味などいろんな物質が添加されています(日本ではニコチン入りは禁止)。米国ではこれによる若年者の呼吸器障害が増加しています。今後の健康への影響は全く解っていません。また加熱式タバコ(アイコスなど)はタバコの葉を加熱し、成分を吸引する物です。煙が出ないのでなんとなく健康への影響は少ないイメージですが、これも証明されていません。これらの新型たばこの健康への影響が正確にわかってくるのは、10から20年後のことになると思われます。ですから新型たばこが10年後にがんを増やすか、増やさないのかは誰も知らないと言うことです。現時点で間違いないのは、たばこも新型たばこも吸わないのが一番健康に良い、ということです。
アーピタックスやオプジーボの投薬期間に限度はありますか?効かなくなることはないんでしょうか?
両薬剤とも投与期間に限度はありません。効果が認められる限り継続可能です。しかしながら効かなくなり、他剤に変更せざるを得ないことも多々あります。効かなくなるまでの期間は人それぞれで、全く予想できないのが現状です。
とてもわかりやすいお話ありがとうございます。身が引き締まりました。予防でできることも教えてくださりありがとうございます。
このようなご意見を頂き、ほっとしております。頭頸部がんについて知って頂き、なんとか福井県の進行頭頸部がんを減らしたいと思っています。
早期発見するために心がけれることはおありでしょうか?
口の中や舌はある程度、鏡で見ることができるので、痛みや違和感など異常を感じたら自分で見てみると良いと思います。何かしら異変がある場合や、自分では見ることができない喉の奥は、やはり最寄りの耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。また歯科治療の際に発見される早期口腔がんも増えています。定期的な歯科受診(歯石除去やクリーニング)も早期発見に有用かと思います。
講演3 鈴木先生
小児がんのお子さんやご家族と関わる際に大切にされていることがあれば教えてください。
ご質問ありがとうございます。会場でも回答させていただきましたが、小児の医療では重要な説明、治療方針、予後などは親御さんに説明をすることがほとんどです。その際には一度では理解しにくい場合も多いと思いますので、わからないことがあればいつでも、何度でも質問していただくようにお伝えしています。繰り返し説明をすることによりすこしずつ理解していただき、大変な治療であっても前向きに治療に向かっていただければと思います。いっぽう、親御さんに説明することは重要ですが、私たち小児科医は、主人公である「こども」本人に対して誠実に向き合いたいと思っています。嫌な事、辛い事であっても、患者さん自身にも理解してもらい、納得してもらえるように、年齢や発達に応じてこどもへの働きかけを怠らないようにしたいと思います。こども置き去りの医療とならないようにすることが大事だと思います。(鈴木孝二)
教育現場で、がん患者のお子さんやそのご家族に対して接する上で大切なことがあればお聞かせください。
ご質問ありがとうございます。教育現場は、治療を終えたこどもたちが、いつもの生活を取り戻す場所であると思います。治療の影響で体調や見た目に変化があると思いますので、退院時のおこさんの様子を理解して受け入れていただきたいと思います。そのためには、退院前に医療者との間でのカンファレンスの場を設けるようにしますのでぜひ参加してください。周囲のお友達、先生が退院されるお子さんのことを理解し、発病前と同じように接してもらえることを子供たちは望んでいます。ただし、子供さんやご家族により、周りの方への説明の希望は異なるので復学前に本人、ご家族のお気持ちや要望を把握していただくことも重要であると思います。(鈴木孝二)
子供の病気を治すだけでなくて、一人の人としてお子さんたちの成長を深く考えておられることを知り、お話をお聞きできてよかったです。子供にうそをつかないということも考えさせられる言葉でした。ありがとうございました。
ご感想をいただきありがとうございます。こどもの発達状況により対応は異なりますが、何歳であっても、一人の人格を持った存在として「こども」を主人公として向き合うことを心がけています。こどもを大切にすることは、ご家族にとっても安心につながると思っています。(鈴木孝二)
過酷な闘病を戦い抜いて日常を手にされたお子さんを社会でスムーズに受け入れるためには、小児がんに対して一人でも多くの方の理解を深めていただくことが大切だと思っています。小児科ドクターよりのお話、大変意義があると思います。
ご感想をいただきありがとうございます。日常で接することのなかった、小児がんについて多くの人に理解し、知っていただくことは大事なことだと思っています。特別ななにかをすることは、時には本人や家族にとって負担と感じることもあると思いますが、困っていることがあった場合に周囲からの暖かい支援があると感じることは、大きな力になると思います。今後ともご理解、ご支援のほどよろしくお願いします。(鈴木孝二)
講演5 田中先生
肋骨への転移に対する治療薬(ビスホスホネート?抗ランクル抗体?)の副作用で、顎骨壊死に2回なり治療を受けました。その部分が将来がんにならないか心配です。
顎骨壊死の治癒した後の部位ががん化するというデータの報告はありませんので、ご心配なさらなくてもよいかと思います。
先生は整形外科医ですが、手術を勧めるだけでなく、最適な医療を勧めてくれるのですか?
骨転移の治療をうまく進めるためには整形外科だけではなく、原発治療科、整形外科、リハビリテーション科、放射線治療科などのいろいろな科との協力が不可欠です。手術は治療の手段の一つに過ぎませんので、私が整形外科医だからといって手術だけを勧めるわけではありません。
がんと癌の違いなど身近でも知らないことを教えてくださり話の最初から引き込まれました。福井県の人口以上の方が毎年がんに罹患しているとの比較が頭にすっとはいりました。ありがとうございました。
ありがとうございます。これからもわかりやすい説明をするように心がけていきたいと思います。