福井大学医学部

研究成果4月19日三つ子の魂百まで 匂いによる「刷り込み」仕組みの解明

福井大学医学部 西住裕文 准教授らの研究グループは、幼少期の嗅覚による「刷り込み」現象の仕組みを解明しました。昔から三つ子の魂百までと言われるように「刷り込み」は広く知られていましたが、哺乳類の嗅覚系にも「刷り込み」があるのか、あるとすれば、いつ、どのように成立するのか、これまで全く解明されていませんでした。本研究では、生後一週間という幼少の限られた時期に、「セマフォリン7(Sema7A)」「プレキシンC1(PlxnC1)」という2つのタンパク質の結合が特定の神経回路を改変することによって、刷り込みが起こることを明らかにしました。さらに、愛情ホルモンとして知られる「オキシトシン」が、匂いの記憶を良い方向に価値付けすることを見出しました。これらの成果は今後、自閉症などの精神発達障害の治療として、より効果的にオキシトシンを投与する方法にヒントを与えるものと期待されます。本研究成果は2021年3月29日 オンライン誌「eLife」に掲載されました。

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