福井大学医学部

研究成果プレスリリース:カビがウイルス感染によって病気になる新たな仕組みを発見 “糸状菌で保存された抗ウイルス応答RNA編集機構の同定”(研究成果)

本学が以下のプレスリリースを行いました。

福井大学医学系部門の本田信治准教授と岡山大学資源植物科学研究所の鈴木信弘教授の共同研究チームは、開発したアカパンカビ(学名: Neurospora crassa)の菌類ウイルス学のモデル実験系を用いて(Honda et al., Nature Commun, 2020)、抗ウイルス応答を調節するRNA編集機構を菌類で初めて発見しました。

このRNA編集機構は、ゲノム上で隣り合う2つの遺伝子から構成され、新規のA-to-I RNA編集酵素が、標的であるジンクフィンガードメインを有する転写因子を転写後に調節します。このRNA編集機構は進化的に、悪玉菌を含む糸状菌の広範囲に保存されており、今後の研究の発展により、菌類ウイルスを用いて悪玉菌を弱らせる生物防除法の新たなアプローチにつながることが期待されます。

本研究成果は、米国科学誌「Cell Host & Microbe」オンライン版(2025324日付:日本時間325日)に掲載されました。

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本田 信治

福井大学 医学系部門 看護学領域 看護学講座 基盤看護学 准教授

https://r-info.ad.u-fukui.ac.jp/Profiles/12/0001140/profile.html