当科の重要な担当診療分野のひとつが、高尿酸血症・痛風です。血清尿酸値が正常値(7mg/dL以下)を超えた状態が、高尿酸血症と定義されます。高尿酸血症が長く続き、関節内に尿酸塩結晶が析出し生じる結晶誘発性関節炎が、痛風発作です。高尿酸血症・痛風は common disease の代表で、ほとんどの患者さんは最前線の医療現場で診療されています。しかし痛風発作が止まらない難渋症例を中心に、当科にご紹介をいただいています。初代中村 徹教授の考案した分類法により高尿酸血症は、尿酸が体内で多く生成される産生過剰型、尿酸が体外へ排泄されない排泄低下型、混合型に3大別されます。前者では尿酸生成抑制薬、後者では尿酸排泄促進薬を使用することが理にかなっています。当科では、患者さんごとに病型を特定できるようにしています。そして、高尿酸血症・痛風のガイドライン作成委員として、ベストの治療をおこないます。