福井大学医学部内科学(1)
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研究内容

研究内容/

当グループの主要な臨床研究テーマは、コンプロマイズドホストに合併する感染症の診断と治療および、感染症重症化のメカニズム解明にあります。

  • 第67回日本化学療法学会西日本支部総会(2019年11月浜松にて)の会長を担当して
    第67回日本化学療法学会西日本支部総会(2019年11月浜松にて)の会長を担当して
  • 第67回日本化学療法学会西日本支部総会(2019年11月浜松にて)の会長を担当して
    第67回日本化学療法学会西日本支部総会(2019年11月浜松にて)の会長を担当して
  • 第67回日本化学療法学会西日本支部総会(2019年11月浜松にて)の会長を担当して
    第67回日本化学療法学会西日本支部総会(2019年11月浜松にて)の会長を担当して
  • 福井県感染管理ネットワークを主宰して(福井大学白翁会ホールにて)
    福井県感染管理ネットワークを主宰して(福井大学白翁会ホールにて)
  • 学生との感染症勉強会
    学生との感染症勉強会
  • 米国微生物学会(ワシントンDCにて)
    米国微生物学会(ワシントンDCにて)
  • 総務省SCOPEグラント授賞式(IoTを用いた手指衛生遵守率向上のための研究)にて
    総務省SCOPEグラント授賞式(IoTを用いた手指衛生遵守率向上のための研究)にて
  • 田居先生送別会
    田居先生送別会
  • 岩崎先生・浦崎先生 還暦祝い
    岩崎先生・浦崎先生 還暦祝い

1. コンプロマイズドホストに合併する感染症の診断と治療

コンプロマイズドホストに合併する深在性真菌症を中心とした、診断と治療の臨床的検討を進めています。さらに、発熱性好中球減少症(febrile neutropenia)症例に対する、新しい菌血症診断法の開発を進めています。菌血症の診断として、DNAマイクロアレイを用いた血液由来病原体の迅速診断法の有用性が確認され、本法を用いた早期診断により救命できた症例も蓄積されました。造血器疾患患者やエイズ患者は、宿主の免疫機能不全を伴うことにより、易感染性の状態となります。これらの症例に合併する感染症は、原因菌ならびに感染病巣の同定が困難であり、治療に対しても難反応性を示します。本法に加え、近年は質量分析を用いた原因菌の同定も導入し、迅速な菌血症診断は今後一層の臨床応用が期待されます。

2. 感染症重症化のメカニズム解明

重症感染症は、全身性炎症反応症候群(SIRS : systemic inflammatory response syndrome)として認識され、サイトカインの産生異常に起因する生体の過剰防御反応に伴う病態として捉えられています。従って、その制御が感染症の治癒機転に優位にはたらく可能性があることに着目し、臨床的ならびに基礎的に新しい治療法の開発も視野に入れ、検討を進めているところです。一部の抗菌薬や抗真菌薬が有する炎症性サイトカイン(TNF-α,IL-12p40, IFN-γ等)の産生修飾作用について明らかにしました。臨床的に経験するリケッチア感染症におけるテトラサイクリン系薬剤の劇的な有効性が、サイトカイン産生修飾による可能性が推測されたことに端を発します。そのメカニズム解明を実験的に検討してきましたが、網羅的サイトカイン測定を可能にしたマイクロアレイを用いたマルチプレックスアッセイシステムを用いて、同時に多種のサイトカイン測定を用いた研究を開始しています。近年、我が国では新興リケッチア感染症・日本紅斑熱の届け出が急増し死亡例も増加しているため、適切な治療法の確立が急務となっています。これを受けて、当科に事務局を置く、日本リケッチア症臨床研究会を中心として検討を開始したこともあり、多剤耐性グラム陰性桿菌の治療薬として、近年注目されている新規テトラサイクリン系抗菌薬・チゲサイクリンの作用機序解明のため基礎的研究も開始しました。この薬剤のリケッチア感染症治療への応用も含め、当研究グループの興味深い課題となっています。最近、チゲサイクリンがマクロファージに対して、オートファジーを誘導する可能性を示す基礎データがそろい始めています。 感染症に対して、優れた有効性を示すテトラサイクリン系、マクロライド系およびキノロン系抗菌剤、およびキャンディン系抗真菌剤等、複数の抗微生物薬の作用機序には、抗微生物活性とは異なるサイトカイン産生修飾活性を有することが明らかになりつつあります。20種程度のサイトカインを同時に測定することにより、ケモカイン(IL-8, MCP-1, MIP-1α, MIP1-β etc)の動態がリケッチア感染症制御に重要な役割を担う可能性も示唆されました。岩﨑らは、リケッチア感染症について、これまで厚生労働省の新興・再興感染症科学研究事業の研究班に所属し、全国的共同研究を進めています。2009年に組織された日本リケッチア症臨床研究会でも、学振科学研究費や、学内先進医療シーズ研究費の援助を得て、日本紅斑熱に関する全国的調査活動を開始しています。

以上述べた2つの研究テーマは、本研究グループが目指している根幹を成すものです。その他にも、一般的な細菌感染症のみにとどまらず、福井県におけるエイズ治療の中核拠点病院として、他医療機関との広範かつ密接な社会的ネットワークの構築を推進するとともに、県内の医療関係者のみならず福井県民に対しても情報提供に務め、住民の期待に答えるべく地域医療の推進に努めています。

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福井大学医学部 病態制御医学講座 内科学(1)
血液・腫瘍内科/感染症・膠原病内科
〒910-1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
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(教授:山内)
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