腸管難治性疾患の機序解明に挑みます。
研究室紹介
福井大学医学部医学科薬理学教室では、腸管に発症する難治疾患の大腸癌と炎症性腸疾患の基礎研究を進めています。これらの疾患への創薬の標的とすべきターゲット分子の同定を目標とし、創造性のある研究を目指します。
当教室の主任教員の青木は、2012年より福井大学テニュアトラック推進本部にて研究室を独立し、2014年に医学部医学科薬理学領域に着任しました。青木は、京都大学大学院医学研究科遺伝薬理学教室(武藤誠教授)にて、大腸癌研究とCDX2およびCDX1の研究を行い現教室の研究の基盤を創り上げてきました(Aoki K & Taketo MM et al., Nat Genet 2003; Aoki K & Taketo MM et al., Cancer Res 2011など)。CDX2およびCDX1は、腸管の上皮細胞に特異的に発現するホメオボックス転写因子として様々な遺伝子の発現を制御することで、腸管上皮細胞の発生、分化、恒常性の維持に不可欠な働きを担っています。
大腸癌研究では、CDX2およびCDX1の機能解析を中心に、大腸癌幹細胞性の制御機構と、大腸癌幹細胞を標的に分子標的薬のターゲットの同定、および大腸癌幹細胞の増殖と生存の制御機構の解明を進めています。
また、CDX2がホメオボックス転写因子である一方で、DNA結合能に依存しない機能を有していることを発見しました(Aoki K & Taketo MM et al., Cancer Res 2011)。この発見に基づき進めた研究から、CDX2が腸管の粘膜免疫に不可欠な役割を担っていることを見出し、「戦力的創造事業さきがけ(2011-2015年、青木)」の支援を受けて炎症性腸疾患の病態解明を目指した研究をスタートしました。
当教室では、上記の研究を一緒に進めてくれる学生を募集しております。興味のある方は、下記連絡先までご連絡ください。
福井大学医学部医学科 生命情報医科学講座 薬理学領域
教授 青木耕史
〒910-1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
Tel: 0776-61-8326
Fax: 0776-61-8130
e-mail: aokik*u-fukui.ac.jp
*, @に変換してください。