福井大学医学部

生命基礎科学

研究内容紹介

1. 加齢との密接な関連が予測される生体分子の機能解析

近年、急速な高齢化が大きな社会問題となり、医療、福祉、経済などの領域における構造改革が求められています。このような状況を背景に、高齢期における生活の質(QOL)を維持するため、老年疾患の発症機序の解明および老化予防・制御法の開発の重要性がよりいっそう高まっています。老化の制御に関してはまだまだ多くの問題が残されており、個体の老化の本質を理解するにはほど遠いのが現状です。当領域では、加齢・老化の機序を解明するための1手段として、臓器および体液中に存在する年齢依存性発現生体分子の機能解析を行っています。

2. 犯罪捜査や親子鑑定を行う際に有用な生体分子マーカーの開発

最近では、犯罪捜査における個人識別技術の飛躍的に向上し、とりわけ縦列型反復配列(short tandem repeat; STR) 型解析を中心として行われるDNA検査法は、感度及び個人識別能ともに極めて優れていることが立証されています。しかし、このような検査法は、検査以前に該当者を絞り込む必要があり、証拠試料と被疑者の検査結果の異同を識別することによってはじめて成立するものです。また、極めて高感度であるため、汚染や検査担当者由来のDNAの混入による誤判定のリスクも避けられません。そこで、当領域では、従来のDNA型検査とは異なる原理に基づく検査法、すなわち、年齢や身体的特徴(身長、毛髪や眼の色)などを体液・組織中の生化学的マーカーから推定する方法を模索しています。例えば、上で述べた年齢依存性発現生体分子や身長や体重と相関するマーカーを検査すれば、その試料が由来する人物の年齢や体型を推定することが可能となります。

主要研究テーマ

年齢依存性発現遺伝子M-LP (Mpv17- like protein)およびその転写抑制因子Rhit(regulator of heat-induced transcription)の機能解析

犯罪捜査や親子鑑定を行う際に有用な生体分子マーカーの開発

生命基礎科学研究室

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