放射線診断部門は各種画像検査(XP、CT、MRI、US、マンモグラフィー)の診断を行っています。64列と16列のマルチスライスCT を使用した三次元画像解析を含めた詳細な画像解析を行っています。MR装置は、1.5T装置と3T装置の2台が稼働しています。3T装置のような高磁場装置では、得られるMR信号が、大きくなり増大したMR信号は、撮像時間の短縮や画像の高分解能化に使用することが可能です。当院では3T装置を使用して脳ドックを行っています。脳神経外科専門医とともに、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤、脳腫瘍、脳梗塞などの疾患の早期発見に努めています。
放射線治療部門では癌などに対して放射線を用いた治療を行っています。ほぼ全身の悪性腫瘍を対象として、局所治療として効果の期待できる侵襲性の少ない治療です。また、人体の形態と機能を温存することが可能で高いQOLを保つことができます。通常の体外放射線照射は高エネルギーライナックX線を用いて、1日1回週5回で計25~30回行います。2011年度からは、強度変調放射線治療(IMRT)と呼ばれる各方向からの放射線に強弱をつけて、病変周囲の大事な組織や臓器の線量を低くして、複雑な形をした病巣の形状に合わせて照射する新たな装置が稼働しています。治療による副作用が少ないと予想される場合には外来通院で治療が可能です。入院による全身の管理が必要な場合には、原疾患に基づく診療科に入院していただき、治療を受けていただきます。特殊治療として骨髄移植前の全身照射、前立腺癌に対する小線源治療などを行っています。
血管内治療部門では、インターベンショナルラジオロジーによる腫瘍や血管病変の治療を担当しています。肝細胞癌に対する動脈塞栓術を多数施行しており、肝転移、肝細胞癌に対する動注リザ-バー留置、骨盤骨折や消化管出血に対する止血目的の動脈塞栓術、急性の動脈閉塞に対する血管形成術(PTA)などの血管内治療を各科からの依頼をもとに行っています。
核医学部門は、放射性同位元素を用いた脳、心臓、腫瘍などの機能診断を行っています。シンチグラフィ検査の実施、診断を担当しています。当院のPET-CTは、PETによる機能診断にCTによる位置情報が加味され ることで、病変部位の正確な特定が可能です。腫瘍ドックにもこのPET-CTが利用されています。
いずれの部門においても専門医資格を持った放射線科医(下記)により、診療を行っています。