福井大学医学部

脳神経外科学

ニュース & トピックス

第9回福井脳神経外科手術セミナー

 8月10日(土)に福井大学医学部附属病院「白翁会ホール」にて、第9回福井脳神経外科手術セミナーを開催しました。

 手術症例検討会 (座長:福井大学 常俊顕三先生) では、公立丹南病院の四方志昂先生が「頭蓋形成術後 難治性創部感染症の1例」について、福井大学の 松田  謙先生が「Posterior condylar canalに集簇するdural AVFの1例」について報告しました。

 特別講演 (座長:福井大学 菊田 健一郎教授) には和歌山県立医科大学 脳神経外科 中尾直之教授をお招きし、「深部脳腫瘍に対する手術戦術」についてご講演いただきました。頭蓋底髄膜腫についてはいつもながら美しい手術を拝見し、arachnoid layerを出すための内減圧や、内頚動脈を巻き込んでいる場合の限界の見極めなど、勉強になるお話を数多くお聞きすることができました。またtailored petrosectomyや、蝶形骨平面~鞍結節のドリリングなど、骨削除に関する新しい考え方も学ぶことができました。

 和歌山県立医科大学は70年以上の歴史を誇り、脳神経外科は和歌山県内の主な中核病院を連携施設として抱えているばかりでなく、大学病院でも非常に多くの手術件数をこなしておられ、見習うべきことが多いと思いました。中尾教授にはこれを機に、今後ともご指導いただけたらと思います。このたびはお忙しい中福井までお越しいただき、誠にありがとうございました。

 小寺俊昭