第37回東海頭蓋底外科研究会
3月26日(土)に名古屋大学医学部で第37回東海頭蓋底外科研究会が、福井大学脳神経外科(小寺)の当番幹事で開催されました。この会は東海・北陸・信州の脳神経外科・耳鼻科・形成外科医が集まって頭蓋底外科症例について発表・議論する研究会で、当方も2010年から毎年演題を登録して参加しております。我々頭蓋底外科を専門とする者にとっては、他病院の方針や他科の専門医の意見が聞ける貴重な会です。
ただ本研究会もコロナの影響を受け、2020年3月の会は急遽中止、私が当番幹事となった2021年の会も1年延期となってしまいました。2022年の開催も危ぶまれましたが、多くの運営委員の熱意により、3年ぶりに現地で開催することができました。
参加者は東海地区の先生方にしぼられ、演題数も9題(耳鼻科3題、形成外科1題、脳神経外科5題)と例年よりも少なめでしたが、どの発表内容もとても充実しており、ホットなディスカッションとなりました。
特別講演は、名古屋大学時代に本研究会でご活躍し、2021年に福島県立医大脳神経外科・主任教授に就任された藤井正純先生にお願いしました。「頭頸部がんに対する頭蓋底手術」のタイトルで、耳鼻科・形成外科と合同で行っている前・中頭蓋窩に進展した頭頸部がんの根治術について披露され、更に術前シミュレーションや骨切りのトレーニング法など最新の技術についてもご教示いただきました。
3時間ほどの研究会でしたが、久し振りに濃密な時間を味わうことができました。これからも少しずつコロナ前の研究会・学会の姿に戻ることを期待しております。
小寺俊昭