福井大学医学部

脳神経外科学

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STROKE2023発表2

202331618日に横浜で開催されたSTROKE2023(脳卒中関連3学会の併催)に東野が参加いたしました。脳動脈瘤に対する直達手術のセッションで、「未破裂脳動脈瘤の開頭クリッピング術における、認知機能と前頭葉機能を温存する因子についての検討」を発表しました。当科ではキーホールと呼ばれる長径3cm以下の開頭でクリッピング治療を行っています。この方法で治療が可能であれば、特に深部の動脈瘤で認知機能・前頭葉機能が保たれる傾向にあることを発表しました。低侵襲であることから全国的にコイル塞栓術での治療が増えてきています。しかしコイル塞栓術単独では治療が困難であった症例や、再増大を繰り返す症例では開頭手術の併用が必要という発表がありました。直達術を行う立場からは合併症を極力減らし、血管内治療と両輪となって治療できるよう努力しなければいけないと再認識しました。また他のセッションでは内頚動脈血豆状動脈瘤の治療など、難しい動脈瘤に対する治療方法や動画を拝聴し、大変刺激を受けました。 東野芳史