福井大学医学部

脳神経外科学

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第61回北陸脳腫瘍懇話会 学会報告

2025年7月5日に金沢大学で開催されました「第61回北陸脳腫瘍懇話会」に山内が参加してまいりました。前回から本格的に当院からも病理の先生が会に参加されていたこともあり、今回の症例は発表準備の段階から病理の先生と相談していきました。2021年のWHO脳腫瘍分類から新たに加えられた、メチル化アレイによって確定診断がなされるHigh-grade astrocytoma with piloid featuresの症例を発表しました。従来の病理所見だけでは診断ができない、しかしながら予後は形態的に似ているものがあるPAやGBMとは異なる腫瘍です。中年~高齢の小脳に発症し、NF-1も背景にあることが多く、会場の先生からもそういった症例の経験があるとコメントいただきました。また今回特別講演でこられていた旭川医科大学病理部の谷野先生からは、最新のWHO2021、特に神経膠腫の説明や、旭川医科大学で実際にどのように脳腫瘍病理、特に神経膠腫を診断しているかを御講演いただきました。同じような状況にある大学病院として診断の限界と日本の実情を少しすることができ、それほど福井大学と変わりないことがわかり少しほっとしました。

山内 貴寛

│ 2025年7月8日 │