第5回福井脳神経外科手術セミナー(第5回福井大学頭蓋底外科解剖コースとの合同開催)
8月5日(土)に福井大学「白翁会ホール」にて、第5回福井脳神経外科手術セミナーを開催しました。今回は、第5回福井大学頭蓋底外科解剖コースとの合同開催でした。ハンズオンとして8月5日(土)~6日(日)の2日間解剖コースを行い、解剖初日の午後から手術症例検討会、特別講演を行いました。
手術症例検討会では、公立丹南病院の根石拡行先生が「出血性ショックを来した外傷性鼻・口腔内出血の治療経験」のタイトルで、血管内治療で無事止血が得られた症例について報告しました。また国立がん研究センターの山内貴寛先生rが「術中MRIの評価が困難であった転移性脳腫瘍の1例」について報告しました。フロアからは、治療法の選択や画像診断などについて、多くの意見が出されました。
メインの特別講演には、鳥取大学脳神経外科主任教授の黒﨑雅道先生をお招きし、「頭蓋底手術手技の基礎と応用」についてご講演いただきました。黒﨑先生はレジデント時代に堀智勝教授や福島孝則先生のもとで研鑚を積まれ、その後独・ハンブルク大学や米・デューク大学にご留学され、福島先生のcadaver dissection courseには10回以上参加されているそうです。そういった多くの経験と知識に基づいたご講演は、各頭蓋底アプローチのコンセプトや適応、コツなども明確で、何度もうなづかされました。頭蓋底外科や解剖に対する情熱にあふれ、これからの日本の頭蓋底外科手術・解剖・教育を牽引して行かれる方であろうと感じました。
黒﨑先生には、翌8月6日午前中の解剖コースでもanterior petrosal approachについてご指導いただきました。このたびは福井の地で数多くのことをご教授いただき、誠にありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。
小寺俊昭