第7回福井脳神経外科手術セミナー
8月4日(土)に福井大学医学部附属病院「白翁会ホール」で、第7回福井脳神経外科手術セミナーを開催しました。
手術症例検討会 (座長:JCHO福井勝山総合病院 脳神経外科 中島 毅先生) では、杉田玄白記念 公立小浜病院 脳神経外科の川尻智士先生が「小児頭部外傷の一例」について、JCHO福井勝山総合病院 脳神経外科 赤澤愛弓先生が「5か月で急激に再増大したanaplastic meningiomaの1例」について報告し、治療法に関して参加者と熱く討議しました。
特別講演 (座長:福井大学 脳脊髄神経外科 菊田 健一郎教授) には、長崎大学 脳神経外科 松尾孝之教授をお招きし、「次世代の脳外科医に伝えたい脳腫瘍手術のポイント」についてご講演いただきました。前半はドリリングの基本手技、後半は頭蓋咽頭腫の手術に関するお話しでした。ドリリングは脳外科医にとって必須のテクニックですが、系統的に詳しく教わる機会は多くありません。また頭蓋咽頭腫はいまだに手術難易度が高い病変ですが、松尾教授は緻密な分類に基づいて術式を選択され、豊富なご経験で素晴らしい成績をおさめておられます。いずれも大変勉強になりました。
情報交換会では、長崎大学脳神経外科の歴史や、長崎県の医療事情などについてお聞きすることができました。松尾教授のご来福は1996年9月の第1回日本脳腫瘍の外科学会 (福井県あわら市) 以来2度目とのことですが、機会がございましたらまたお越しいただけたらと思います。このたびは誠にありがとうございました。
小寺俊昭