第3回脳腫瘍とてんかんを考える会
3月5日福井フェニックスホテルで開催され、一般講演を公立丹南病院脳神経外科部長 竹内浩昭先生が「脳腫瘍とてんかんの話題」について概説下さいました。脳腫瘍では特にLow grade glioma (LGG)のてんかん合併率が高く(70-100%)、治療においてGross total resection(GTR)が有意に有効である(Lancet Neurol 6:421-430, 2007)。しかし実際はLGGでGTRが達成される率は50%であるが、そのような例でも放射線、化学療法を行うと、不思議な事に腫瘍が縮小する、しないに関わらす、有意にてんかんが抑制されるということは大変興味深く、その機序としてグルタミン酸仮説を挙げておられました。また特別講演では産業医科大学神経内科 赤松直樹先生に「てんかん診断に役立つ診断治療」の講演を賜り、成人てんかんで最多のCPSとその特徴であるepigastric aura、前頭葉原発のfrontal CPSとその特徴であるhypermotor、回転運動(gyratory seizure)、めまいのてんかん(ictal nystagmus)、視床下部過誤腫の特徴である笑い発作、MTLEで荒っぽい発言をするおいコラ発作、最後に難治性てんかんの20%を占める、心因性非てんかん発作(PNES)の鑑別には血液ガスで乳酸を測定する鑑別法などについて、ビデオを用いた印象的な講義を頂きました。心より感謝申し上げます。
≪ 日本脳卒中協会SCRUM学術講演会 │ 2014年3月5日 │ STROKE 2014 ≫